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政府の職業訓練制度の変更にともない、運営の方向性について判断が必要とされていた裁縫教室ですが、最終的に職業訓練校(公認校)から離脱することを決断しました。 この制度変更により、これまで政府の公認校として登録されてい民間の学校は再認定を受ける必要が生じていました。当会が支援しているTEACAの裁縫洋室は、再認定のための査察を昨年7月に受け入れ、その結果が待たれていました。しかしまもなく一年が経過しようという現在になっても、その結果が発表されません。問い合わせても「待て」と言われるばかりで、いつ出されるのかその見通しさえ告げられない状態です。 現地の学校は1月からが新学期で、...
作成日時:2023/05/15 14:50
更新日時:2023/05/15 14:50
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TEACAの事務所まで水を汲みに来た女性たち 昨年ひどかった停電も今年に入り状況が改善してきています。水力発電ダムのある水源地で雨が降ったこともあるようですが、メンテナンスのため止められていた発電設備が再稼働し始めたことが効いているように思います。 停電があまりにも酷く、もう太陽電池パネルを買わないとダメかと思っていたのでこの改善は嬉しい限りなのですが、入れ替わりで今度は断水がひどくなっています。 状況は村によっても異なりますが、キリマンジャロ東南山麓にあるムボコム郡やオールドモシ郡などでは今年に入ってからずっと水不足が続いており、状況は悪くなるばかりです。 カ...
作成日時:2023/02/19 22:49
更新日時:2023/02/19 22:49
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画像:「国民皆保険法には多くの欠陥がある」との野党の批判を報じる現地紙Nipashe(2022/10/21) タンザニアでは今月末から開催される国会で、国民皆保険に向けた法案が再度審議される予定です。あまねく国民が保険の恩恵にあずかれるのだとしたら、とくに経済的困窮者や貧困家庭がその制度によって救われれるのであれば歓迎したいところではあります。 しかし現在審議のテーブルに乗っている法案は、文字通り国民“皆”保険を達成するために、驚くような内容が盛り込まれています。それは保険に加入しなければ、国民ID、納税者番号などの登録ができなくなる、運転免許証、パスポートが発給されなくなる、...
作成日時:2023/01/09 18:18
更新日時:2023/01/09 18:53
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写真: 2022年度の最終学期が終了し、閑散とした裁縫教室 タンザニア政府の職業訓練制度改変(※)にともない、これまで職業訓練校(VETA)傘下の認定校であったTEACA裁縫教室を、小学校傘下の成人学級に組み入れる道を探っていました。 ※ http://polepoleclub.jp/jiritsu_kako.html#jiritsu_kako220902 参照 このため県教育局による査察を受け入れ、小学校側とも協議を進めていました。しかし残念ながら最終的に断念せざるを得なくなりました。これは成人学級がTEACA裁縫教室のような恒常的な学校の運営を想定しておらず...
作成日時:2022/12/19 16:55
更新日時:2022/12/19 16:55
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試験養鶏で飼育しているニワトリ 当会がキリマンジャロ山のテマ村で実施している試験養鶏。そこで飼育していたニワトリが盗まれるという事件が起きました。 家人が寝ていた夜10時過ぎ、賊が鶏小屋に忍び込み、小屋の鍵を壊して雌鶏4羽、雄鶏1羽の計5羽を盗んでいきました。家にいた犬は吠えるし鶏も大騒ぎしましたが、ちょうどその日はご主人が不在で奥さんと2人の女の子がいただけで、怖くて外に出られなかったそう。 最近、村でこうした事件が相次いでいる。ニワトリを盗まれた家がほかに1軒、現金、家財を盗まれた家が3軒。盗みに入るのも夜ばかりでなく、昼間でも日曜礼拝にみんなが出かけているときに侵...
作成日時:2022/10/02 19:56
更新日時:2022/10/02 19:56
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職業訓練校の制度改変を報じる現地紙“The Citizen”(Web版) 現地カウンターパートTEACA(Tanzania Environmental Actoion Association)がキリマンジャロ山のテマ村で運営している裁縫教室が、存亡の危機に立たされています。 これまでもお伝えしてきたように、コロナ禍や天候不順による収穫の減少等により、多くの在学生の家庭では家計が打撃を受け、学費を払うことが難しくなっています。一方で最近の急激な物価上昇により、学費は上げざるを得ないというまったく相反する状況が生まれています。さらに政府が国家試験不合格者の再履修を強力に推し進めたこ...
作成日時:2022/09/02 02:00
更新日時:2022/09/02 02:00
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これまで普及していた改良カマド 当会はキリマンジャロ山で森を守るため、直接緑を増やす植林活動、緑を減らさない(=薪消費を減らす)ための改良カマド普及、村人たちの植林意欲喚起のための蜜源樹植林と養蜂に取り組んでいます。 このうち改良カマドは、タンザニアで一般的な三ツ石カマドに比べて薪の消費量を6割以上も削減することができ、村のママさんたちには大人気です。薪消費を減らせるだけでなく、熱効率の良い改良カマドを使うと調理時間も半分くらいに短縮でき、余った時間を他のことに使うことができるようになります。 以前はアリ塚の土と溶岩を使った改良カマドを普及の主力としていましたが、山中で...
作成日時:2022/06/16 12:04
更新日時:2022/06/16 12:04
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就職難を伝える6月7日付現地紙The Guardian(Web版:https://www.ippmedia.com/en/business/unemployment-rate-jump-among-vocationaltertiary-educatedsurvey-shows) 職業訓練生の就職難と書くと、裁縫教室の卒業生をイメージしてしまいますが、ここでは少し話題が違います。6月7日付の現地紙The Guardian (上写真)に、「職業訓練、高等教育卒業生の失業率急上昇」との記事が掲載されました。 記事によると、これはタンザニア政府が2020/2021年に実施し...
作成日時:2022/06/10 14:40
更新日時:2022/06/10 14:40
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キリマンジャロ山麓オリモ小学校の先生方 キリマンジャロ山麓テマ村にあるオリモ小学校から依頼を受けていた、教師用資材の支援を実施しました。 同校では昨年度、傷みの激しかった2教場の改修支援したのをはじめ、これまで生徒用の学用品の支援を実施してきました。 校長先生からは以前から教師用の資材が不足している状況を伺っていましたが、これまで生徒向けを優先していたことから、教師向けは今回が初めてになります。 学校側から出されていた要望は、たとえば以下のようなものになります。 出席簿、指導用ノート、チョーク、模造紙、T定規、A4用紙、カラーペーパー、カーボンペーパー、マーカ...
作成日時:2022/04/16 11:32
更新日時:2022/04/16 11:32
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養鶏の危機を訴える現地紙 キリマンジャロ山麓テマ村で実施している養鶏の試験プロジェクトが、タンザニアで続く物価高騰の直撃を受けています。養鶏では小屋建設やヒナの購入を除けば、もっともコストがかかるのは日々の飼料代です。その飼料代が半端ではなく値上がりしています。 各地の養鶏家からも悲鳴に近い声があがっています。上の記事でも飼料代が25%~50%も値上がりする一方で鶏の販売価格はまったく変わっておらず、このままでは養鶏は成り立たなり、政府による早急な対策、支援が必要との内容が掲載されています。 飼料代の急激な高騰は天候不順による原料作物の不作、耕作に必要な肥料の値上がりに...
作成日時:2022/04/04 13:49
更新日時:2022/04/04 13:49
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裁縫教室で勉強に励んでいる生徒たち キリマンジャロ山麓のテマ村で運営支援している裁縫教室。今年も1月から新学期が始まっています。この裁縫教室には昨年寄宿舎も完成し、多くの生徒を受け入れる準備が整ったばかりです。ところが肝心の新入生の確保が思うようにいっていません。 これにはいくつかの要因があります。まず新型コロナウィルスの影響で家計が打撃を受けており、学費が払えない家が多く出ていることです。裁縫教室に子どもを通わせたいとの希望は寄せられるのですが、学費の話になると途端にそれより先に話が進まなくなってしまいます。かといって学費がほかの学校に比べて高いわけでは決してありません。むし...
作成日時:2022/03/18 02:13
更新日時:2022/03/18 02:13
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キリマンジャロ山の標高約1,500mにあるテマ村。当会は村で長年の悲願となっていた診療所の建設を支援し、この1月で開所から2年が経ちました。昨年はコロナへの感染を恐れた村人たちが来所をためらったため一時的に患者数が減っていましたが、現在は月に150名程度の村人たちが診療や治療で診療所を訪れています。 そのテマ診療所でいま取り組んでいるのは、医師が診療所で暮らせるようにするための居住施設の建設です。テマ村は村の上部にはもう森しかないというはずれに位置しており、政府から派遣される医師が通える環境ではありません。現在は一時的に空き家を借りてそこに滞在してもらっていますが、医師が常駐でき...
作成日時:2022/02/07 22:04
更新日時:2022/02/07 22:04
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補修工事前の教場の様子 屋根に大きな穴が開き、雨風が教室に直接吹き込んでいたキリマンジャロ山麓テマ村にあるオリモ小学校。老朽化が激しく、壁も一部崩れかかり、床も穴だらけになっていました。 同校はキリマンジャロ山にある学校の中でももっとも長く植林に取り組んでいる小学校で、カウンターパートTEACAの苗畑も最初はこの小学校にありました。 当会は10月から同校の補修工事を実施していましたが、その工事が完了しました。現地では遅れていた小雨季の雨が降り始め、最近ではかなりの豪雨になっています。生徒たちもビショビショにならない環境できっと勉強にも身が入っていることでしょう。 ...
作成日時:2021/12/15 10:22
更新日時:2021/12/15 10:22
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元気に育っているニワトリたち キリマンジャロ山麓テマ村で開始した試験養鶏。村ではたいていの村人が数羽のニワトリを飼っていますが基本的に放し飼いで、たまに得られる卵を食べたり、急な物入りの時に親鳥を売って少しお金を得たりと、あくまでも生計や栄養の多少の補助という位置づけです。 テマ村での試験養鶏はこれに対して、養鶏を生計の柱にしていくことを目指しており、今後2年をかけて事業の採算性および村での適切な飼育方法を確立していくことにしています。また将来的には飼育羽数も100羽あるいはそれ以上としていくことを目指しています。 試験養鶏では飼育羽数を約30羽にしぼり、従...
作成日時:2021/12/10 14:58
更新日時:2021/12/10 14:58
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いまやスマホは若者の必須アイテム 最近裁縫教室の先生方を悩ませている問題があります。スマートフォンです。タンザニアでもいまや多くの人がスマートフォンを使っています。麓のモシの町に行けば、画面に指を当ててピンピンと画面をスクロールされている姿を普通に見かけることができます。 それは村でも同じことで、とくに若者にとってスマートフォンはもはや必須アイテムと言えます。 しかしそれにしても、その奥にはもう森しかないという村の中でも一番標高の高い村外れにあるTEACAの裁縫教室で、よもやスマートフォンが問題となるとは・・・。 事の始まりは、長期休暇を終えて教室に戻ってきた生...
作成日時:2021/12/07 12:32
更新日時:2021/12/07 12:32
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オリモ小学校 キリマンジャロ山麓テマ村にあるオリモ小学校。当会のカウンターパートTEACA(Tanzania Environmental Action Association)は今から約33年前、この小学校に設置された小さな苗畑から始まりました。当時は事務所もなく、授業が終わったあとや日曜日に教室を使わせてもらって会議をしていました。 そのオリモ小学校も建設から半世紀以上が経ち、だいぶ傷みが目立つようになってきました。雨の日には天井から直接雨が降ってきます。生徒たちは雨を避けるように教室の一角に机を集めて勉強しています。また壁や床も崩れかけたりボコボコになっている教場があり、か...
作成日時:2021/10/13 22:38
更新日時:2021/10/13 22:38
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裁縫教室で学ぶ生徒たち。彼女たちの悩み事や意見に耳を傾けるのも大切な仕事です 裁縫教室に寄宿制が導入されて9カ月。これまで先生方は生徒たちが寄宿生活で困ることがないように生活面での環境整備に力を注いできました。 しかし先生方だけで問題に対応しようとするのではなく、生徒たちと一緒に考えていくことも大切だろうとカウンターパートのTEACAと話し合いました。そこで今後定期的に生徒たちとのミーティングの機会を設けていくことにしました。 先日はその第1回目ということで、ちょっと奮発して食事会形式で開催することにしました。TEACAの副代表ムチャロ氏がミーティングを牽引しましたが、...
作成日時:2021/09/23 21:30
更新日時:2021/09/23 21:30
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写真: 育てている野菜に水をやる生徒 裁縫教室の寄宿生たちが野菜栽培に取り組んでいます。なにゆえ?と思われる方も多いと思いますが、これもコロナウィルスの影響と言ったら驚かれるでしょうか? 寄宿生たちは遠く親元を離れてこの裁縫教室で学んでいますが、もちろん食費がかかります。ところが、コロナウィルスの影響でどの家も家計が苦しくなっており、子どもたちの食費さえ払えなくなっている家があります。 そこで寄宿生たちは、親の負担を少しでも軽くしようと、自分たちで野菜づくりに取り組み始めたのです。見ていてなんともけなげです。 彼女たちは台所裏のちょっとしたスペースに畑を作...
作成日時:2021/06/13 21:27
更新日時:2021/06/13 21:27
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今夜もそろそろ夜10時。ここはキリマンジャロ山の深い森の縁。飲み込まれそうな深い深い漆黒の闇が辺りを包みます。 ポツンと建つ事務所と裁縫教室の明かり。周りは海だよと言われても分からないくらい。 そんな中、カタカタとミシンを踏む音が響きます。寄宿生たちがこんな時間まで一生懸命ミシンの練習をしています。 外は満天の星空。 しばらくすると、自習を終えた生徒たちのお祈りの歌声が。澄んだ夜空にしみこんでいきます。 しばしパソコンを打つ手を休め、じっと聴き入ります。 守衛さんも一緒に歌ってるなぁ。。。 今宵も村の夜は更け。 ...
作成日時:2021/05/20 20:56
更新日時:2021/05/20 20:56
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完成した寄宿舎 キリマンジャロ山麓テマ村で、昨年から建設を進めていた裁縫教室の寄宿舎(収容数24人)がついに完成しました。といっても、完成したのは1月で、すでに寄宿生がやって来ています。 この裁縫教室では様々な理由で中学校や上級クラスに進学できなかった生徒たちを受け入れて縫製技術を教えています。手に技術をつけることで彼女たちが将来自活していくための手助けをしています。 下の新聞記事は1月に発表された進学試験の結果(日本に当てはめると中学から高校への進学)を報じたものですが、約半数の生徒(50.74%)が進級点に達しなかったと伝えています(それでも前年度よりは2.68%向...
作成日時:2021/03/09 14:39
更新日時:2021/03/09 14:41