改良カマド、近隣村へも拡大設置へ

写真: 改良カマドの最終バージョン。これまで確認されていた様々な問題点を改善してあります。

 

タンザニアでは7月からが新年度です。今年度は33基を設置することにしていますが、現地カウンターパートTEACA(Tanzania Environmental Action Association)と調整を進めていた設置対象家庭も決まり、資材の調達が始まっています。

 

現在普及している改良カマドは、エンザロ式改良カマドにさらに手を加えたもので、火のまわりを良くし、燃焼効率がさらに向上しています。薪の消費量も従来の改良カマドより少なく抑えらえるようになっています。

 

改良カマドは現在キリマンジャロ山麓テマ村で集中的に設置を進めており、村に5つある村区に順次設置しています。同村ではすでに従来型の改良カマドを普及してきていますが、新型カマドに切り替えてこれまでに52基が設置されました。

 

今年度も残っている村区で設置を進めますが、新型カマドの噂を聞きつけた近隣村からすでに設置の要望が寄せられており、設置計画の一部を隣村に振り向けて対応することにしました。

 

写真: 日本からプロジェクト視察にいらしたみなさんに、タンザニアで一般的な三ツ石カマド(写真の左下のカマド)と改良カマド(同右下のカマド)を説明しています。

 

キリマンジャロ山の森林を守るうえで、植林と同時に、薪消費を半分以上減らせる改良カマドの普及は車の両輪ともいえる重要な取り組みです。ポレポレクラブだけで山麓の全世帯に普及するには無理がありますが、モデル村をつくることで外部への発信力を高めていくつもりです。そうすることで様々なアクターとの連携の可能性を広げ、普及加速への足がかりにしていきたいと考えています。