村の診療所にいつもお医者さんがいられるように

中断していた診療所の付帯施設工事

 

キリマンジャロ山の標高約1,500mにあるテマ村。当会は村で長年の悲願となっていた診療所の建設を支援し、この1月で開所から2年が経ちました。昨年はコロナへの感染を恐れた村人たちが来所をためらったため一時的に患者数が減っていましたが、現在は月に150名程度の村人たちが診療や治療で診療所を訪れています。

 

そのテマ診療所でいま取り組んでいるのは、医師が診療所で暮らせるようにするための居住施設の建設です。テマ村は村の上部にはもう森しかないというはずれに位置しており、政府から派遣される医師が通える環境ではありません。現在は一時的に空き家を借りてそこに滞在してもらっていますが、医師が常駐できる居住施設が必要となっています。

 

村では住民に寄付を呼びかけ少しずつ建設を進めていましたが、その資金も尽きてしまい、昨年後半から建設作業の中断を余儀なくされていました。

 

中断していた診療所の付帯施設工事

 

(写真) 中断していた診療所の付帯施設工事(一番上の写真も)

 

そこで当会は屋根の設置が完了するところまで支援し、残りを村側で再度資金調達に動くことにしました。工事は突貫で進められ、2月初旬現在、屋根の取り付けまでほぼ完了しました。

 

村で集めることになっている寄付の方はあまり進んでいないのが現状ですが、村も遊んでいたわけでは決してなく、その間にも保険システムの稼働に向けて県側と粘り強く考証を続けてきました。保険業務に必要となるコンピューターは村人たちが資金を集め、2台を調達し、つい先日県医務局長の出席のもと診療所への引き渡し式を行いました。今後インターネット接続環境の整備、プログラムの導入、診療所スタッフの研修へと進めていきます。

 

屋根の取り付けまでほぼ完了!

 

(写真)屋根の取り付けまでほぼ完了!

 

当会は診療所がテマ村のみならず近隣村からも頼みとされる存在となるよう、今後も引き続き診療所側と協力、連携を図っていくことにしています。