活動レポート一覧

公開

ウクライナ:戦争は一瞬にして命を灰に変えてしまう

72歳のオルハさんは、ウクライナ東部ドネツク州の都市、スラビャンスクで半世紀近く同じ場所に住んでいます。しかし現在、彼女の家は居心地の良い場所とは言えない状況です。この1年半以上、彼女の部屋の窓は青いビニールシートで覆われています。このビニールシートは日光も遮るため、彼女の部屋は常に薄暗いです。オルハさんは昨年の冬をこのビニールシートがある状態で過ごしましたが、近いうちにCAREのパートナー団体であるアヴァリストが新しい窓の取り付けを手伝ってくれることを心待ちにしています。 「窓が取り付けられ次第、修理に取りかかります」 とオルハさんは穏やかだが悲しみを帯びた声で言います。 築92年、窓...

作成日時:2024/10/17 14:36

 更新日時:2024/10/17 14:36


公開

見捨てられていないという安心感と援助を必要としています

  国内避難民は急増   8月20日以来、ウクライナ東部ドネツク州ポクロフスク市とその近郊の集落への継続的な砲撃があり、子どものいる家族の緊急避難が余儀なくされています。現地には59,000人以上が残っており、そのうち4,000人が子どもです。ポクロフクス市は前線から10km地点に位置しているため、避難の速度は著しく急増しており、以前は月に600人が避難していたのに対し、現在は毎日約600人が避難している状況です。ほとんどの人々は、近隣のドニプロ地方に避難しています。CAREは、新たに避難を余儀なくされた50,000人が支援を必要とすると見積もっています。     物資そして心理的...

作成日時:2024/09/03 14:43

 更新日時:2024/09/03 14:46


公開

活動報告:2023年7月~2024年3月

皆様のお力添えのもと、私たちCAREは、今現在もウクライナ支援を継続することができています。 改めてご支援いただき誠にありがとうございます。   CAREの支援活動状況   この度は、CAREの支援活動状況についてご報告させていただきます。 CAREは2023年7月~2024年3月の期間で、ウクライナ国内の方239,000名、そしてウクライナから避難された方145,000名に対して支援を届けることができました。   CAREの支援活動はウクライナ周辺国でも実施しており、例えばドイツでは、ウクライナ難民の心理社会的ニーズに関する調査を活用して、CAREは難民に関わる個人を対象に、...

作成日時:2024/08/16 13:42

 更新日時:2024/08/16 13:42


公開

私は自分のために何も望みません。ただ息子のために望むだけです。

オデーサの産科病棟 ビクトリアさん( 25 歳)と息子のセルヒイ( 1 月 15 日撮影当時生後 4 ヶ月)     ビクトリアさんは、東部地方からオデーサに逃れてきました。   以前の場所で住むことはもう不可能で、私たちは濡れていて暗くて湿った地下室にいるだけでした   彼女は国内避難民としてオデーサに住み、自分と息子を養うためには人道支援が頼りです。特に新生児用のオムツや食べ物は、彼女にとって高すぎます。     私は自分のために何も望みません。ただ息子のために望むだけです   CARE はパートナーとともに病院を支援し必要な資材を提供し、スタッフ...

作成日時:2024/05/01 16:22

 更新日時:2024/05/01 16:22


公開

ウクライナの女性や女子に対する持続的な人道支援の必要性を訴える

        2024 年 4 月 16 日に、欧州委員会人道問題担当上級事務局( ECHO )が主催するブリュッセルでの第 4 回人道問題担当上級事務局会議( SOM )に集うにあたり、 CARE は、ウクライナの紛争の影響を受けているすべての人々に対する継続的な人道支援が緊急に必要であることを強調しています。さらに CARE は、活動をリードする存在であると同時に、危機による影響を最も受けやすい「 女性や女子」への特別な配慮をもって、支援活動を行う必要性を訴えます。   ウクライナでの戦争は、性的暴力やジェンダーに基づく暴力( GBV )の...

作成日時:2024/04/24 10:58

 更新日時:2024/04/24 10:58


公開

女性と女子が「変化と平和への原動力」となり得る未来への投資を

長期化するウクライナ紛争は、大規模な人道危機を引き起こしています。     人道危機が続くにつれ、男性は徴兵により、潜在的な 死への恐怖 や 重傷 に加えて、精神的苦痛にさらされています。一方で、 女性たちも、収入の喪失、家族の離散、必要不可欠なサービスの提供が行き届かない中、たった一人で家族を養わなければならない など、大変な状況に置かれています。   さらに、 LGBTQI+ や兵役に就いていない男性 など、社会から疎外された人々は、基本的な支援サービスを受ける上で重大な困難に直面し、子ども達は、安全への不安や教育・余暇活動の中断により、精神衛生上の問題に苦しん...

作成日時:2024/01/11 17:12

 更新日時:2024/01/11 17:12


公開

ウクライナ支援:「独立後最悪の冬」を支えた冬対策プログラム

  2022年11月~2023年6月にウクライナで実施した「冬対策プログラム」の成果がまとまりましたので、ご報告いたします。「ウクライナ独立以来最悪の冬」と呼ばれた厳しい状況の中、CAREが現地の人々へ届けた支援について、ぜひご一読ください。     ■現地の状況 2022年2月に紛争が激化して以来、緊急に人道支援と保護を必要としている人々は 1700万人 と推定されています。破壊された家屋は 80万戸以上 、国内避難民は 560万人以上 にのぼるなど、長期化する紛争によって、人々は住宅や避難所での暮らしに困難を抱えていました。 さらに、エネルギー供給を含む 重要なイ...

作成日時:2023/08/23 16:46

 更新日時:2023/08/23 16:46


公開

故郷に留まり、残されたものを守る高齢者たち

ミコライフ地方のスニフリフカ村とノヴォヴァシリブカ村は、約9カ月前からロシア軍の支配下にあり、砲撃やロケット弾の音が止むことはほとんどありません。また、カホフカ水力発電所のダム爆発によっておこった洪水の影響は、すでに困難だった状況をさらに複雑にしています。   ウクライナの人口のほぼ4分の1は定年退職者 です。ウクライナ政府が新たに支配下に置いた地域では、この割合は90%を超えています。   「 私たちも避難して、南部中を移動しました。ミコライフやオデサにも行きました。でも、スニフリフカが再びウクライナ政府の支配下に入ったと知って、すぐに戻ることを決めました。 ここは私の家であり、...

作成日時:2023/07/24 16:07

 更新日時:2023/07/24 16:09


公開

洪水によって甚大な被害を受けた、ケルソン州での物資配布

©Halyna Bilak/CARE Germany   6月6日に発生したカホフカ・ダム決壊による洪水は、下流地域に甚大な被害をもたらしています。6月12日現在、ケルソン州では 46の集落が浸水 したままになっており、残念ながら 少なくとも10人が死亡、7人の子どもを含む41人が行方不明 とされています。   ドニプロ川の両岸にある80以上の集落、特にケルソン、ミコライフ、ドニプロ、ザポリツィア地域とクリミア北部で 水の供給に困難 をきたすことが予測されています。また、墓地や下水、埋立地から出た 化学物質 や 病原菌 が井戸や開放水域に流れ込んだことが懸念されてお...

作成日時:2023/06/23 17:08

 更新日時:2023/06/23 17:08


公開

今日は「世界難民の日」~CAREポーランド職員 Dariaからのメッセージ

今日、6月20日は「 世界難民の日 」です。迫害、紛争、暴力、人権侵害などによって故郷を追われた人々は2022年末時点で約1億840万人にのぼり、2023年に入ってからもスーダン等で紛争がぼっ発したことによって1億1000万人に達しました( UNHCRホームページ より)。   この日に寄せて、自身も子どもを連れてウクライナからポーランドに避難し、CAREに参加したDariaからのメッセージをお届けします。 ぜひ、下記のリンクよりご覧ください。   ▶動画: 「世界難民の日」に寄せて~CAREポーランド職員 Dariaからのメッセージ     「ウクライナから来る ...

作成日時:2023/06/20 14:50

 更新日時:2023/06/20 14:50


公開

アーカイブ配信/オンライントーク「キーウ、ポーランド、日本の今」

5月最後の日曜日は「キーウの日」。 その日にあわせ、スペシャルゲストを含め、4人のウクライナ避難民の現状を知るゲストスピーカーをお招きし、オンライントークを開催しました。   「立場の異なるスピーカーの皆様4人それぞれのお話をもとに、今のウクライナの人々やポーランド含む周辺国の情勢、それを支援するアクターなど、多角的な視点から見つめなおす機会になった」とのコメントが寄せられました。 当日ご覧いただけなかった方のために、Youtubeにて アーカイブ配信 を行っております。ぜひ、下記よりご覧ください。 ▶https://youtu.be/7UhLUoZf2x4

作成日時:2023/06/14 12:01

 更新日時:2023/06/14 12:01


公開

カホフカダムの決壊に伴う、大規模洪水への対応

  6月6日(火)の早朝2時50分頃、ウクライナのケルソン州にある カホフカ水力発電所で数回の爆発 がありました。これによって ダムが決壊 し、周辺では 大規模な洪水 が発生しています。 同日午後12時には、 約80の集落が部分的、または完全に浸水 していることが確認され、ウクライナ政府による列車を使った避難も実施されています。   懸念されているザポリージャ原子力発電所への影響について、当局は「今のところ状況はコントロールされている」と発表していますが、「貯水池の水位が急激に低下した場合、脅威となる可能性がある」と指摘する専門家もいます。   上の地図で、濃い水色...

作成日時:2023/06/07 10:56

 更新日時:2023/06/07 10:56


公開

5月28日は「キーウの日」/オンライントークを開催します

  2022年2月24日にロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始してから1年以上が経ちました。 解決の糸口が見えないなか、ウクライナの首都キーウは、5月28日に軍事下での2度目の「 キーウの日 」を迎えます。 その日にあわせ、ウクライナ避難民の現状を知る3名に、キーウ、ポーランド、日本における避難民の現状と支援についてお話しいただきます。 ぜひこの機会に私たちにできることを考えてみませんか。 皆さまのご参加をお待ちしております。 ◇ 日時: 2023年5月28日(日)20:00~21:30 ◇ 場所: Zoom( こちら からご参加ください)  ※Zoomを初めて...

作成日時:2023/05/26 12:59

 更新日時:2023/05/26 12:59


公開

ルーマニアとモルドバにおける「子どもの保護」にフォーカスした支援

©Snejana Crucerescu   CAREフランスは、 ルーマニア と モルドバ でウクライナ避難民に対する人道支援活動を行っています。その特徴は、現地事務所を設置することなく、 現地のパートナーとともに全面的に活動を展開 している点です。   20年来の長年のパートナーであるSERAや65以上の団体が加盟する児童保護NGO連盟(FONPC)を主軸に、ルーマニアでは28団体、モルドバでは3団体の、保護、特に児童保護、ジェンダーに基づく暴力を専門とする現地のパートナーと連携して対応しています。   2023年2月半ばまでに、両国あわせて 5,814人 (内訳...

作成日時:2023/05/11 17:27

 更新日時:2023/05/11 17:27


公開

移動が困難な人々の避難をサポートする、ミコラ(19歳)の話

©CARE   19歳のミコラ(写真上)は、CAREのパートナーである人道支援団体Vostok-SOSの避難誘導ドライバーです。Vostok-SOSは過去1年間で、 3万5千人以上 の移動が困難な人々や障がいのある人々を、戦闘が活発な地域から避難させてきました。 救助された人のうち、最年少は生後13日の赤ちゃん、最高齢は98歳でした。   ミコラは毎日、300キロ以上の距離を走ります。仕事前には毎回、その日に避難させる人々の情報を受け取ります。また、道中での車の故障は人命に関わるため、ミコラは車を整備に出します。   これまで半年余りの間に、3,000人以上を避難させました。...

作成日時:2023/04/13 10:48

 更新日時:2023/04/13 10:48


公開

活動の進捗報告/オンライン報告会アーカイブ配信

ロシア軍によるウクライナ侵攻から、1年が経過しましたが、未だに終息の兆しは見えません。2年目に突入した今、国際社会は、女性と女子を含む、最も弱い立場におかれた人々を支援する意志を新たにしなければならないと、CAREは訴えます。   ウクライナ国内の避難民540万人のうち、女性は59% を占めています。 ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、スロバキア、ドイツなどに避難している800万人のうち86%が女性と子ども という驚異的な数字になっています。 また、過去1年間、ウクライナの女性や女子たちの間でジェンダーに基づく暴力が増加し、 レイプ事件が260%増加 したと報告されています。 ...

作成日時:2023/03/09 13:42

 更新日時:2023/03/09 13:42


公開

ウクライナ危機緊急支援事業 オンライン報告会を開催します!

  2022年2月24日に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻から、まもなく1年が経とうとしています。戦争が長期化し、「独立以来最悪の冬」を迎えたウクライナの現状と、これまでCAREが行ってきた支援活動の内容、そして今後の課題などをお伝えするオンライン報告会を下記の日程で行います。 日本に避難された、Sofiia Bielovaさんのインタビュー(録画)も公開します。ぜひご参加いただき、ウクライナの今とこれからに関心をお寄せいただければ幸いです。 ■日時: 2023年2月21日(火)19:00~19:45 ■会場:オンライン(Zoom使用、参加URLはお申し込み後にお送りいたします)...

作成日時:2023/01/30 10:11

 更新日時:2023/01/30 10:11


公開

【最新報告】活動進捗と現地スタッフからの声

CAREとパートナー団体はこれまでに、ウクライナおよびス周辺国において、 95万人以上 の人々に支援を届けることができました。活動を支えてくださるご支援者の皆さまに、深く感謝申し上げます。     ウクライナでは現在、 約1,770万人 が人道支援を必要としています。ウクライナ国内では 600万人以上 が避難生活を送っています。厳しい冬の環境を破壊された家屋の中で過ごすことは難しく、再び大規模な避難生活につながる可能性があります。また、度重なるエネルギーインフラへの攻撃を受け、CAREはウクライナの人々の安全について深い懸念を表明しています。       CAREとパ...

作成日時:2022/12/22 09:52

 更新日時:2022/12/22 09:52


公開

避難民やボランティアの傷ついた心をケアする、サポートブック

戦争のような極限状態を経験した人々の多くは、心に深い傷を負っています。健康の重要な側面であるメンタルヘルスのためのサポートとして、CAREは セッションやカウンセリング、匿名相談できるホットラインの開設 などを行っています。   メンタルヘルスの専門家と直接話すことに抵抗がある人も少なくないため、 パニックやトラウマへの対処法を学べるサポートブック の製作、配布も行っています。   © CARE/Roman Yeremenko   ルツクの精神科医、Olenaが手にしているのは、彼女が書いた「戦争とどう付き合うか」という心理的サポートブックです。   この本は、戦争と...

作成日時:2022/12/12 11:19

 更新日時:2022/12/12 11:19


公開

氷点下20℃、ウクライナが迎える「独立以来最悪の冬」への備え

©Alberto Lores for People in Need     現在、 1570万人 のウクライナ人が人道支援を必要としていると推定され、その内、国内の避難民は 170万人 、破損した家屋や断熱・保温の不十分な家屋で生活している人々は 100万人 に上ると見られます。 まもなく迎える冬本番は、氷点下20度を超える、 「ウクライナ独立以来最悪の冬」 になると予想されており、何百万人もの人々に深刻な影響を与えることになります。 これに対し、防寒対策と十分な備えをすることにより、暖かく、安全で、尊厳のある生活環境を確保することができます。冬の死亡率を抑えるために...

作成日時:2022/12/07 10:49

 更新日時:2022/12/07 10:49



戻る