洪水によって甚大な被害を受けた、ケルソン州での物資配布

©Halyna Bilak/CARE Germany

 

6月6日に発生したカホフカ・ダム決壊による洪水は、下流地域に甚大な被害をもたらしています。6月12日現在、ケルソン州では46の集落が浸水したままになっており、残念ながら少なくとも10人が死亡、7人の子どもを含む41人が行方不明とされています。

 

ドニプロ川の両岸にある80以上の集落、特にケルソン、ミコライフ、ドニプロ、ザポリツィア地域とクリミア北部で水の供給に困難をきたすことが予測されています。また、墓地や下水、埋立地から出た化学物質病原菌が井戸や開放水域に流れ込んだことが懸念されており、ケルソン地方ではすでにコレラ大腸菌が検出されています

 

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被災者にとって、清潔な飲料水の確保は重要な問題です。CAREは現地のパートナー団体とともに、ケルソン州で飲料水を含む支援物資の配布を行いました。また、これまでに以下のような物資を提供しました。

 

・食糧キット 1,000個
・ボート用エンジン10台(6月9日)

・ライフジャケット50着(6月12日)

・ 潜水服50着(6月13日)

・排水用モーターポンプ15台(6月12日)

・モーターポンプ用ホース 10m×15本(6月14日)

・ 消防ホース 20m×23本(6月14日)

・消防士用圧縮腕章30本(6月13日)

・ ゴム長靴(各サイズ)70個(6月12日)

・飲料水20lボトル1000本(6月16日)   
・大人用おむつ67パック(2010枚)

・消毒液1lボトル10本

・ゴム手袋13パック(1300組)

・ガスコンロ12台

 

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ケルソン州では2,743人が救助され、その中には205人の子どもと76人の移動困難な市民が含まれています。また、浸水した家から出ることを拒否している人々には、ボートで届けられる援助を提供しました。

 

引き続きニーズのある、水の継続的な供給や、衛生用品、寝具セットやキッチンセットなどの非食糧キット、そして家庭用の排水設備や乾燥設備の提供を行うと共に、消毒用の次亜塩素酸塩や塩素の確保、心理社会的支援、保健、保護などの専門サービスを順次展開していく予定です。

 

被害を受けた方々が、1日も早く安心できる暮らしを取り戻すことができるよう、ぜひ、あなたの力を貸してください。皆さまからの温かいご寄付をお待ちしております。