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AARは、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナで、地雷や不発弾による被害が特に深刻な地域のひとつであるミコライウ州において支援活動を続けています。隣国モルドバのキシナウ事務所代表のハリル・オスマンが、最新の活動について報告します。 AARが病院に提供した肩関節の可動域を広げるリハビリ機器(2025年8月、ウクライナ南部ミコライウ州) 民間人の死傷者14,383人 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ウクライナでは2025年9月だけで214人の民間人が死亡しました(うち少年3人、少女1人)。また、916人がミサイル、ドローン、不発弾などによる攻撃で負傷しています。2...
作成日時:2025/12/02 18:13
更新日時:2025/12/02 18:13
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ウクライナ地雷対策会議のサイドイベント =東京で2025年10月 2025年10月22日(火)と23日(水)に、東京にてウクライナ地雷対策会議2025(UKRAINE MINE ACTION CONFERENCE 2025:以下UMAC 2025)が開催されました。新聞やテレビなどのニュースで会議について耳にされた方も多いと思います。この会議の成果と課題について、地雷対策担当の紺野誠二が解説します。 UMACとは、ウクライナの地雷対策全般について、関心のある各国が議論を行う国際会議です。2023年クロアチアのザグレブで第1回目、昨年はスイスのローザンヌで2回目が開催され、3回...
作成日時:2025/11/15 11:22
更新日時:2025/11/15 11:25
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「子どもの健康が私の希望」:ウクライナ難民に対する医療支援(モルドバ)
ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まってから3年半余り。故郷を追われ、病に苦しみながら、恐怖と不安の中で避難生活を続ける人々がいます。AAR は現地協力団体とともに隣国モルドバで、ウクライナ難民と地域住民200人に医療支援を届けました。 自身と娘が病気を抱えるナタリアさん 「あの時の恐怖と絶望は、今でも言葉にできません」。ウクライナ難民のナタリアさん(70歳)は、こわばった表情で語り始めました。重いぜんそくの持病を抱える娘の命を守るため、命がけでウクライナ・ドネツク州からモルドバへの避難を決意したそうです。 ウクライナ難民のナタリアさん(左)とモルドバ人医師のイガーさん(右)(20...
作成日時:2025/10/06 18:09
更新日時:2025/10/06 18:15
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ロシアのウクライナへの軍事侵攻は3年を超え、4度目の夏を迎えようとしています。停戦の実現に向けた外交努力が試みられていますが、停戦する見通しはたっていません。AARでは危機発生以来、難民・避難民支援を開始し、現在はウクライナ南部ミコライウ州で戦禍に苦しむ障がい者など、特に困難な状況下にある方々を支援しています。 コミュニティセンターの開所イベントで談笑する参加者(2025年6月、ウクライナ・ミコライウ州) AAR はこの度、現地NGO「Desyate Kvitnya」と連携して、ミコライウ州にコミュニティ・センターを開設しました。コミュニティセンターでは、爆発物の被害を受けた方や、障...
作成日時:2025/06/20 14:32
更新日時:2025/06/20 14:32
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ロシアのウクライナへの軍事侵攻は2022年2月24日に始まりました。東部地域の戦闘や全土への無人機(ドローン)攻撃が続き、開戦より3年が経った現在も1,000万人を超える難民・国内避難民が困難な状況に置かれています。AAR Japanは危機発生直後に難民・避難民支援を開始し、現在はウクライナ南部ミコライウ州で戦禍に苦しむ障がい者世帯を支援しています。 ミサイル攻撃で破壊された自宅前に建つユーリイさん。右はAAR職員シュクル・バイデリ(2025年2月、ウクライナ・ミコライウ州) ミコライウ州内で暮らしていたユーリイさん(59歳)と妻(56歳)は、近所の用事を済ませに外出したとたん、すぐ近くで...
作成日時:2025/02/21 13:17
更新日時:2025/02/21 13:17
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キーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州で地雷対策を実施@ウクライナ
ロシアによる軍事侵攻が始まって以来、ウクライナ国内では地雷や不発弾による犠牲者が増え続けています。AAR Japanが英国の地雷除去専門NGOヘイロー・トラスト(THE HALO TRUST)と連携して、キーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州で実施した地雷・不発弾の調査活動を報告します。 調査作業をするヘイロー・トラストの作業員(2024年8月、ウクライナ ハルキウ州) 2023年9月から2024年8月までの間、ヘイローの調査チームはキーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州などの68の村で活動を実施。地域住民や軍関係者への聞き取り調査などを通じて、新たに6つの危険地域を特定し、地雷の存在を示すマ...
作成日時:2025/02/05 09:54
更新日時:2025/02/05 09:54
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻は、年が明ければ3年目を迎えようとしています。ウクライナ南部でAARが現地協力団体と提携して支援している対象は、 経済的に恵まれず、病気や障がいがあり、長引く戦時下でますます困窮する地域住民や国内避難民です。 親子3人寄り添って暮らすアンナさんたち。右は現地協力団体TTAのソーシャルワーカー・カテリーナさん(2024年9月、ウクライナ) 「ロシア軍のドローン攻撃で自宅の屋根や窓が壊れてしまい、修理する費用もないので、親戚の家に住まわせてもらっています」。 州都ミコライウ市南郊の小さな一軒家で、シングルマザーのアンナさん(34歳)は、視覚障害のあ...
作成日時:2024/11/26 12:22
更新日時:2024/11/26 12:22
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写真:生活支援金を受け取ったナスチャさん一家と話すAAR現地職員オレーナ(左)(ヘルソン州プラウディノ村) ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まって 2 年半余り、今も激しい戦闘と全土への攻撃が続いており、事態が終息する兆しは見えません。 AAR は、同国南部のミコライウおよびヘルソン両州で、困窮する地域住民や避難民の生活を支える現金支給を行いました。 2024 年 9 月 12 日、 AAR 職員が現地協力団体「 The Tenth of April ( TTA )」の現場チームとともに訪ねたヘルソン州の北西端プラヴディノ村は静まり返っていました。プラ...
作成日時:2024/10/11 11:38
更新日時:2024/10/11 11:38
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写真:横になって過ごすことが多いマリアさん(左)から話を聞くAAR職員シュクル・バイデラ(右)(ヘルソン州ブラホダトネ村) AARは現地協力団体「The Tenth of April」とともに、南部ミコライウ州、ヘルソン州の困窮する地域住民や避難民の生活を支える現金支給を行っています。 「私は歩行が困難で、松葉杖を使って家の中を移動するしかなく、高血圧や心臓病も患っていてね。子どもたちは外国に住んでいて、ひとり暮らしは心細い。生活費の支給は本当にありがたい。まず薬を買って、去年は冬ごもりのために必要なものを買い揃えることができた。日本の皆さんに『ありがとう』と伝えてほ...
作成日時:2024/07/31 15:34
更新日時:2024/08/01 11:43
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最新のレポート:危機の終息が見えない中で@ウクライナ
写真:避難民の女性に話を聞くAARのシュクル・バイデラ(左) ロシアによる軍事侵攻が3年目に入ったウクライナでは、事態が終息するどころか、南東部の戦闘、全土のインフラ施設へのミサイル攻撃がさらに激化しています。AARは2023年10月以降、ウクライナの「The Tenth of April」(TTA/本部オデーサ)と協働し、南部ミコライウ、ケルソン両州で、国内避難民を中心に、家を失った人や高齢者、障がい者世帯を優先して、現金や衣類、衛生用品などを届けています。 ミコライウ州都ミコライウ市の療養施設に仮住まいしているナターシャさん(44歳)は、24~5歳の娘5人、息子2人を持つシングルマ...
作成日時:2024/07/03 15:16
更新日時:2024/07/03 15:16
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ウクライナ人道危機が続く中、AAR Japan [難民を助ける会]は昨年7月以降、隣国モルドバの首都キシナウで現地協力団体と協力し、コミュニティセンター「Space for Smile」を運営しています。長引く避難生活を余儀なくされているウクライナ難民と地元住民に必要な支援を提供するとともに、双方の交流の場として親しまれています。同センターの活動の様子をAARキシナウ事務所(モルドバ)の今野聖巳が報告します。 書道で望郷の気持ちを表現 「なかなか難しいわね」「こんな感じかしら」――。1月のある日、コミュニティセンターでは日本文化を体験するワークショップとして「書道教室」が開催されまし...
作成日時:2024/02/21 18:28
更新日時:2024/11/20 17:44
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まって2年、同国では東部・南部を中心に今も激しい戦闘が続き、1,100万人以上の難民・国内避難民が故郷を追われて避難生活を余儀なくされています。AAR Japan[難民を助ける会]は現地協力団体「The Tenth of April」(TTA/本部オデーサ)とともに、南部ミコライウ州、ヘルソン州の国内避難民と地元住民への食料配付を実施しています。AARキシナウ事務所(モルドバ)の東マリ子が報告します。 生まれ育った村がロシア占領下に ヘルソン州の小さな村で一人暮らしをしていたオレーナさん(65歳)。2022年3月にロシア軍に占領され、穏やかな暮らしが...
作成日時:2024/02/21 18:25
更新日時:2024/11/20 17:45
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「ここは私たちの憩いの場」ウクライナ難民集う交流センター:モルドバ
ロシアの軍事侵攻を逃れた約11万人のウクライナ難民が暮らす隣国モルドバ。AAR Japan[難民を助ける会]は今年7月、首都キシナウに難民と地元住民が交流するコミュニティセンター「Space for Smile」を開設し、たくさんの人々で連日にぎわっています。 (写真)AARが運営するコミュニティセンターでクリスマスの飾りを作るボランティアメンバー=モルドバの首都キシナウ 「子どもたちは、こんな飾りを喜ぶかしら」「こっちの色にしましょうか」――。雪がちらつき始めた寒い日の午後、暖房を入れたセンターには、クリスマスの飾りつけを作るためにボランティアメンバーが集まっていました。色とりどり...
作成日時:2023/12/21 19:00
更新日時:2024/11/20 17:47
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻が続く中、国内に残る障がい者と家族が置かれた状況は厳しさを増しています。AAR Japan[難民を助ける会]が資金援助を続けるウクライナ中部ヴィンニツァ州に拠点を置く知的障がい者の親の会オープン・ハーツ(Open Hearts)の最近の様子を、AARキシナウ事務所(モルドバ)の東マリ子が報告します。 施設の増改築とレスパイト・ケアを支援 オープン・ハーツの施設でアクティビティに参加する障がい児たち オープン・ハーツの活動施設を9月下旬に訪ねると、知的障がいのある子どもたちがゲームを楽しんでいました。ここで実施されているのは、「レスパイト・ケア」(...
作成日時:2023/10/05 09:51
更新日時:2024/11/20 17:50
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻が長期化する中、今も約11万人の難民が滞在する隣国モルドバ。AAR Japan[難民を助ける会]はこのほど、首都キシナウに新たなコミュニティセンターを開設し、誰もが安心して過ごせる場所を提供しました。オープン初日の様子をAARモルドバ事務所の今野聖巳が報告します。 コミュニティセンターで遊ぶウクライナ人とモルドバ人の子どもたち=キシナウで2023年7月11日 キシナウ市街の並木道に面したモダンな建物の入り口を抜けると、広々とした明るい空間に子どもたちの楽しそうな笑い声が響きます。カラフルな装飾があしらわれたセンター内では、子どもからお年寄りまで幅広...
作成日時:2023/07/25 10:52
更新日時:2023/07/25 10:52
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ロシアによる軍事侵攻で祖国を追われ、隣国モルドバに滞在するウクライナ難民は10万人に上ります。AAR Japan[難民を助ける会]は2022年3月にモルドバで緊急支援を開始し、現在は首都キシナウの現地事務所を拠点に中長期的な支援活動に取り組んでいます。現地から報告します。 キシナウの大学寮でウクライナ難民の女性に話を聞くAAR東京事務局の八木純二=2023年1月 相談窓口を通じてサポート ウクライナ人道危機が始まった当初、AARは難民が滞在する大学寮や保養所に温かい食事や食材、生活用品を提供しました。モルドバ政府も市民社会も難民支援に積極的ですが、経済規模が小さく、多くの課題...
作成日時:2023/05/08 12:03
更新日時:2023/05/08 12:03
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ロシアの軍事侵攻が続くウクライナでは、障がい者がとりわけ厳しい状況に置かれています。AAR Japan[難民を助ける会]は知的障がい者の親の会2団体、車いす利用者の1団体を支援しています。キーウ州内にある知的障がい者の親の会ジェレラ(Djerela)の活動施設を訪ねたAARモルドバ事務所の東マリ子が報告します。 「レスパイト・ケア」をサポート 「ここでは全員が家族です。私たちを受け入れてくれる場所は他にはありません」。首都キーウに本部があるジェレラがキーウ州内の静かな町ボフスラフで運営する活動施設で、おいの介護をしている女性は目を潤ませながら話しました。この施設を利用しているのは30...
作成日時:2023/04/20 09:37
更新日時:2023/04/20 09:38
公開
ロシアの軍事侵攻が続くウクライナでは、地雷・不発弾の存在が深刻な問題になっています。AAR Japan[難民を助ける会]は2022年9月以降、長年にわたって協力関係にある英国の地雷除去専門NGOヘイロー・トラスト(THE HALO TRUST)を通じて、ウクライナの地雷除去をサポートしています。AAR東京事務局の紺野誠二が現地から報告します。 (地雷を起爆させるトリップワイヤーを探すヘイローの除去要員=首都キーウ近郊ザリーシャ村で2023年4月5日(紺野誠二撮影)) 首都近郊の村に地雷原 首都キーウから北東に約30キロ、主要幹線道路沿いの村ザリーシャ。何の変哲もない小さな村で...
作成日時:2023/04/07 18:24
更新日時:2023/04/07 18:25
公開
ロシアの軍事侵攻が続くウクライナでは、周辺国に逃れた約800万人の難民に加え、約600万人の国内避難民が不安な日々を過ごしています。その大多数は女性と子ども、そしてお年寄りです。AAR Japan[難民を助ける会]が支援する同国西部テルノピリ州の修道院に身を寄せる避難民の女性たちに、AARモルドバ駐在員の東マリ子が今の想いを聞きました。 ※AAR Japanは特定の宗教を背景とした団体ではありません。この事業は避難民支援を目的としたもので、宗教活動には一切関わっていません。 「ハチュー・ダモイ」~家族を思う日々 ライサさんは1年前の昨年4月、東部ルハンスク州からバスで4...
作成日時:2023/04/05 12:01
更新日時:2023/04/05 12:01
公開
ロシアの軍事侵攻が続くウクライナで、人々の安全を脅かし、今後の帰還や復興の妨げになると懸念されているのが地雷・不発弾問題です。国連機関などの報告書に基づき、2023年4月現在の地雷・不発弾による「汚染状況」を見てみましょう。 (ウクライナ国内で地雷原があることを警告する看板 (AARの協力団体ヘイロー・トラスト撮影)) 国土の4割が地雷原/民間人の犠牲632人 ウクライナの国土のどれくらいが地雷・不発弾によって危険にさらされているのか、正確には分かっていませんが、同国のシュミハリ首相は今年1月、「国土の40%に当たる25万キロメートルが地雷原になっている」との見方を示しています※1...
作成日時:2023/04/03 14:46
更新日時:2023/04/03 14:47