キーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州で地雷対策を実施@ウクライナ

ロシアによる軍事侵攻が始まって以来、ウクライナ国内では地雷や不発弾による犠牲者が増え続けています。AAR Japanが英国の地雷除去専門NGOヘイロー・トラスト(THE HALO TRUST)と連携して、キーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州で実施した地雷・不発弾の調査活動を報告します。 

 

調査作業をするヘイロー・トラストの作業員(2024年8月、ウクライナ ハルキウ州)

2023年9月から2024年8月までの間、ヘイローの調査チームはキーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州などの68の村で活動を実施。地域住民や軍関係者への聞き取り調査などを通じて、新たに6つの危険地域を特定し、地雷の存在を示すマーキングを行いました。 また、前述の3州で27件の爆発物処理要請にも対応し、46個の爆発物を特定しました。そのうちの44個は遺棄された弾薬または不発弾であり、残りの2個はクラスター弾でした。 

 

 

地雷除去活動において、最も基本的かつ重要なステップとなるのが調査活動です。地雷が存在しないことが確認できれば、安全な土地として使用することができます。また、リスクが高い場所を特定できれば、除去活動をより効率的かつ効果的に行えるようになり、何より新たな被害者を生むことを防ぐことができます。 

 


地雷原の特定調査のため、ビデオディスプレイを備えたハンドセットでドローンを操作(2024年8月、ウクライナ ハルキウ州)

 

仮に、ウクライナでの軍事衝突が終結したとしても、地雷・不発弾は残されたままです。AARは現在、ウクライナでの地雷・不発弾対策として、地雷や不発弾の危険から身を守る方法を教える地雷回避教育を行っています。引き続き、AARのウクライナ緊急支援活動にご協力くださいますよう、お願い申し上げます。