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ロシアのウクライナ軍事侵攻が始まって間もなく1年。AAR Japan[難民を助ける会]は隣国モルドバに逃れたウクライナ難民を支援するために、モルドバの首都キシナウに昨年5月に開設した現地事務所を拠点に活動しています。モルドバで暮らす難民は、それぞれの事情によって生活環境が大きく異なります。現地を訪れたAAR東京事務局の八木純二が報告します。 「住民同士の対立なんてない」 AARは昨年10月以降、キシナウから車で約2時間の都市バルティを中心とする北部地域に滞在するウクライナ難民に、現地協力団体と提携して支援物資を配付しています。私が現地を訪れたのは日中でも気温が氷点下という寒い日でした。 ...
作成日時:2023/02/24 10:42
更新日時:2023/02/24 10:42
公開
2022年2月に始まったロシアの軍事侵攻で母国を追われ、隣国モルドバに滞在するウクライナ難民は11万人近くに上ります。AAR Japan[難民を助ける会]は同年5月にモルドバの首都キシナウに現地事務所を開設し、難民の支援を続けています。ウクライナ人道危機の発生から間もなく1年、難民の思いを現地を訪れたAAR東京事務局の八木純二が報告します。 モルドバ北部ファレシュティを訪れた1月20日は季節外れの暖かさでした。西隣のルーマニア国境に近いこの地域で、ウクライナ難民は提供された住居や賃貸アパートなどに滞在し、地域コミュニティに溶け込んで生活しています。ファレシュティでは当初設けられた...
作成日時:2023/02/22 11:30
更新日時:2023/02/22 11:31
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「皆で仲良く頑張るよ!」戦時下の知的障がい者:ウクライナ危機1年
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ国内では、ふだんから生活に困難を抱える障がい者と家族がとりわけ厳しい状況に置かれています。AAR Japan[難民を助ける会]は同国の知的障がい者の親の会2 団体、車いす利用者の1団体に対し、越冬対策の発電機やソーラーパネルの提供、現金給付などを通じた支援に取り組んでいます。厳冬期の1月、キーウ州内にある知的障がい者の親の会ジェレラ(Djerela)の活動施設を訪ねたAAR東京事務局の中坪央暁が報告します。 笑顔で迎えてくれたジェレラのメンバーとスタッフの皆さん=ウクライナ・キーウ州ボフスラフで2023年1月16日 首都を離れた静かな町で 首都キーウ...
作成日時:2023/01/30 11:07
更新日時:2023/01/30 11:08
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ロシアの軍事侵攻が2022年2月に始まって間もなく1年、終わりが見えない中、厳冬期のウクライナでは人々が困難な状況と闘い続けています。戦時下にある首都キーウの様子、市民の思いをAAR Japan[難民を助ける会]東京事務局の中坪央暁が現地から報告します。 聖ソフィア大聖堂前の広場に飾られたクリスマスツリーを背景に、 平和への願いを込めて記念撮影する家族。当地では1月20日頃まで クリスマスを祝う=キーウで2023年1月15日 首都に響く空襲警報と爆発音 1月14日土曜日の朝9時半頃、キーウ中心部のホテルの部屋にいたところ、遠くで鈍い爆発音が複数回聞こえました。直後にどこかでサイレンが鳴り...
作成日時:2023/01/24 12:23
更新日時:2023/01/24 12:23
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻が2022年2月に始まって間もなく1年。開戦初期の攻撃で破壊された首都キーウ近郊のボロディアンカ、「虐殺の町」として知られるブチャを訪ねると、悲劇の舞台は厳冬期の1月、冷たい雪に薄っすら覆われていました。AAR Japan[難民を助ける会]東京事務局の中坪央暁が現地から報告します。 「この戦争はいつ終わるの?」 みぞれ模様の冷気の中、青と黄色のウクライナ国旗を先頭に、戦死した兵士の葬列が砲撃で崩れた建物の前をゆっくり通り過ぎていきました。楽団が奏でる葬送曲が哀しく流れ、立ち止まって地元出身の若者の死を悼む人々。涙も凍るような光景がウクライナのすべての町で連日繰...
作成日時:2023/01/24 12:16
更新日時:2023/01/24 12:16
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「届いた発電機を見て涙が出ました」:厳冬期迎えるウクライナ障がい者支援
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナでは、発電所などインフラ施設への攻撃を受けて各地で停電が相次ぎ、厳しい冬場を迎えて暖房設備が使えない事態が発生しています。AAR Japan[難民を助ける会]は、これまで支援してきた現地の障がい者団体・施設に発電機11台、ソーラーパネル1基を提供しました。 小さな灯を頼りにミーティングするジェレラのメンバー=ウクライナ・ボフスラフ市にある同団体の施設で(ジェレラ提供) 電気は1日に数時間だけ AARは6月以降、ウクライナ国内の3都市の障がい者団体を通じて、障がい者とその家族の支援を続けています。現地からの要請を受けて、このほど、同国西部チェルニウツィ州...
作成日時:2022/12/19 10:27
更新日時:2022/12/26 10:43
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ウクライナの人道危機が始まって9カ月余り、西隣の小さな国モルドバには累計約70万人の難民が流入し、現在9万6,000人余りが何らかの支援を受けて滞在しています(11月末時点)。AAR Japan[難民を助ける会]は3月に緊急支援を開始し、5月にはモルドバの首都キシナウに現地事務所を開設して支援活動を続けています。 難民の中には高齢者をはじめ、高血圧や糖尿病などの慢性疾患を抱えたまま、長引く避難生活を強いられている人々がいます。AARはキシナウ市内の大学寮に滞在する難民に対して、市販の医薬品や血圧測 定器、血糖値測定器のほか、健康維持に欠かせない食材などを提供しています。 隣国モルドバで避...
作成日時:2022/12/14 13:45
更新日時:2022/12/15 18:03
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ウクライナなど50カ国・地域で地雷被害:ランドマイン・モニター報告2022
地雷禁止国際キャンペーン(International Campaign to Ban Landmines)の「ランドマイン・モニター報告2022」が11月17日発表されました。この報告は1999年から発表され、世界各地の地雷の除去、被害、貯蔵地雷などの状況(今回は2021年まで)をまとめたものです。ポイントを3点ご紹介します。 ウクライナでの地雷除去活動の様子(ヘイロー・トラスト撮影) 1. 世界の被害者数 2021年の1年間に報告された被害者の数は世界50カ国・地域で5,544人に上ります。近年は2016年の9,440人をピークに減少傾向にありますが、あくまで報告数なので、国によっては...
作成日時:2022/12/01 12:28
更新日時:2022/12/01 12:31
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ウクライナへの軍事侵攻が始まって間もなく9カ月、ロシア軍は電力・給水など市民生活に欠かせない社会インフラを狙った攻撃を続けています。AAR Japan[難民を助ける会]はウクライナ西部テルノピリ州の修道院に滞在する国内避難民を支援していますが、比較的安全とされる西部地域も大きな影響を受けています。 「このところ1日2回は空襲警報が鳴り響き、その度に子どもたちを地下室に避難させています」。今年2月末以降、主にウクライナ東部から逃れて来た女性や子ども、高齢者など約60人が身を寄せるヤズローヴィツ修道院の修道院長、シスター・ユリアは話します。 森で採ったキノコを調理する国内避難民の女性たち =ウ...
作成日時:2022/11/09 16:59
更新日時:2022/11/09 17:01
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子どもたちの交流の場をサポートします:ウクライナ難民支援@モルドバ
ロシアによるウクライナ軍事侵攻が長期化する中、隣国モルドバに逃れた難民の女性や子どもたちは、不慣れな土地での避難生活を余儀なくされています。AAR Japan[難民を助ける会]はルーマニア国境に近いファレスティ県で、難民とホストコミュニティ(受け入れ地域)双方の子どもたちが交流するコミュニティセンターの支援を近く本格化します。 コミュニティセンターで子どもたちに話を聞くAARキシナウ事務所の平出唯=モルドバ中西部ファレスティ県 「モルドバの人たちと上手くコミュニケーションできなくて」「うちの子どもと地元の子たちが仲良くなってくれるといいのですが…」。ウクライナ人道危機が始まって7カ月余り、...
作成日時:2022/09/22 10:30
更新日時:2022/09/22 10:30
公開
ロシアによる軍事侵攻が始まって半年、ウクライナ国内では多くの障がい者が困難な状況に置かれています。AAR Japan[難民を助ける会]は同国南西部チェルニウツィー州を拠点とする障がい当事者団体LEADERと連携し、障がいのある方々の避難生活を支える現金給付を行っています。現地から届いた声を紹介します。 1カ月で帰れると思っていました ナタリアさん(45歳)=ドネツク州 私はウクライナ東部ドネツク州にあるバフムトという小さな町で生まれ、そこで暮らしていました。今年2月以来、ロシア軍はあらゆる武器で私の町を砲撃し、市民が殺され、家や学校、病院が破壊され、薬も食料も衛生用品も何もか...
作成日時:2022/09/02 11:53
更新日時:2022/09/02 11:53
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ウクライナ西部リヴィウの大聖堂に掲げられた2014年以降の地元出身の戦死者の遺影。「ロシアとの戦争は2014年に始まった」と認識されている=2022年7月30日 ロシアのウクライナ軍事侵攻が2月24日に始まって間もなく半年。東部地域を中心に激しい戦闘が続き、停戦の見通しは立っていません。周辺国に越境した難民は累計1,000万人超、国内避難民も約700万人(8月10日現在)に上り、「第二次世界大戦後最大」と言われる未曽有の人道危機が長期化しつつあります。 AAR Japan[難民を助ける会]は3月以降、隣国ポーランド、モルドバを拠点に難民・国内避難民支援に取り組んでいます。比較的安全なウクラ...
作成日時:2022/08/26 10:17
更新日時:2022/08/26 10:18
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AAR Japan[難民を助ける会]が支援するウクライナ西部テルノピリ州のヤズローヴィツ修道院には、7月末時点で約60人の国内避難民の女性と子ども、高齢者が身を寄せています。同国では成人男性の多くが志願兵として軍に加わったり、家や職場を守ったりしているため、難民・避難民の大多数は母親と子どもたちです。AAR東京事務局の中坪央暁が女性たちに今の思いを聞きました。 ロシア軍に夫を殺されたカテリナさんと子どもたち=ウクライナ・テルノピリ州のヤズローヴィツ修道院で2022年7月29日 ロシア国境に近いウクライナ北東部の拠点都市ハルキウ(ハリコフ)から逃れて来たカテリナさん(28歳)は、子ども4人(...
作成日時:2022/08/26 10:11
更新日時:2022/08/26 10:18
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「日本から来てくれて本当にありがとう」:ウクライナ西部の修道院を訪問
モンベルのTシャツを着て勢揃いした子どもたちと堀江良彰AAR理事長=ウクライナ・テルノピリ州のヤズローヴィツ修道院で2022年7月29日(中坪央暁撮影) AAR Japan[難民を助ける会]の堀江良彰理事長は7月末、ウクライナ西部テルノピリ州にある修道院を訪問し、ロシアの軍事侵攻を逃れた国内避難民の女性や子どもたちに会いました。AARは今年3月以降、隣国ポーランド、モルドバを拠点に難民・避難民支援に取り組んでいますが、ウクライナ国内に直接支援を届けたのは初めてです。AAR東京事務局の中坪央暁が現地から報告します。 「よくいらっしゃいました。日本から私たちに会いに来てくれて本当にありが...
作成日時:2022/08/03 16:18
更新日時:2022/08/03 16:20
公開
AAR Japan[難民を助ける会]は、首都・キーウから南西260キロに位置するビンニツァ(Vinnytsia)市と、ルーマニア国境近くのチェルニウツィ(Chernivtsi)市で、障がいのある避難民を受け入れている施設への支援を開始しました。AAR東京事務局の紺野誠二が報告します。 知的障がい者施設「予算が40%削減」 オープン・ハーツが運営する施設 ビンニツァ市にある知的障がい者の親の会が運営する「オープン・ハーツ(OPEN HEARTS)」では、現在105家族が活動しています。同団体が運営する施設では、戦闘の激しいウクライナ東部から避難して来た知的障がい者や高齢者とその家族を受け入...
作成日時:2022/08/02 09:36
更新日時:2022/08/02 09:40
公開
ロシアによるウクライナ軍事侵攻から4カ月以上が経ち、ウクライナ国内に留まっている障がい者の状況が懸念されています。AAR Japan[難民を助ける会]は、ウクライナ国内の障がい者団体「ジェレラ(Djerela)」を通じて、特にきめ細かな支援が必要とされる障がいのある方々への支援を開始しました。AAR東京事務局の紺野誠二が報告します。 (写真)知的障がい者の親の会「ジェレラ」の皆さん ウクライナでは、3万人以上の知的障がい者の方が施設で生活していますが、こうした施設の多くが軍事侵攻の影響で活動できなくなりました。予算が急に削られたり、安全確保のため活動を禁止されたりしたためです。さらに...
作成日時:2022/07/29 18:38
更新日時:2022/07/29 18:40
公開
ウクライナ「子どもの日」を祝いました:AARが支援する修道院
みんなで楽しく遊んだよ ! ――AAR Japan [難民を助ける会]が支援するウクライナ西部テルノピリ州の修道院で 6 月 4 日、「子どもの日」を祝うイベントが開催され、同国東部・南部地域から避難している子どもたち、地元の子どもたち約 230 人が晴天の下、屋外アートや屋台での買い物などを楽しみました。 AAR 東京事務局の中坪央暁が報告します。 「子どもの日」のイベントに参加したウクライナの子どもたち =写真はいずれも 6 月 4 日(現地関係者撮影) ウクライナのゼレンスキー大統領は 2 日、「国際子どもの日」( 6 月 1 日...
作成日時:2022/06/09 12:06
更新日時:2022/06/09 12:09
公開
ロシアのウクライナ軍事侵攻が始まって3カ月余り。AAR Japan[難民を助ける会]は隣国モルドバの首都キシナウで、難民が滞在する大学の学生寮や公共施設への食料提供、子どもたちの遊び場「チャイルドスペース」開設などの支援を行っています。学生寮で暮らす難民の親子に今の思いを聞きました。 夫や両親を残して避難 キシナウの学生寮に滞在するスザンヌさん(中央)と子どもたち=写真はいずれも川畑嘉文撮影 スザンヌさん(35歳)はウクライナ南部の港湾都市オデーサ(オデッサ)の出身。夫と3人の男の子(12歳、4歳、1歳半)、双方の両親と一緒に暮らしていました。今は3人の子どもとスザンヌさん...
作成日時:2022/06/09 11:50
更新日時:2022/06/09 12:10
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AAR緊急支援チームの藤原とイオンが、現地協力団体のRegina Pacisと食料配付の準備を行いました。Regina Pacisは難民受け入れセンターを5箇所運営しています。 この日は、倉庫に保管している食料と衛生用品を2回に分けてトラックで運びました。それぞれ500~800kgほどの支援物資で、中身のチェックや仕分け作業も行いました。また、難民に配付するための食料(この日はコーヒー、豆、米、パスタなど)が入った200個分の配付パックを作成しました。 支援物資を運ぶAAR緊急支援チームの藤原 難民に衛生用品などを配付するためにパッキング 難民受け入れセンターの...
作成日時:2022/05/16 11:52
更新日時:2022/05/16 11:54
公開
「一日も早く戦争が終わってほしい」:ウクライナ難民の女性たち
ロシアの軍事侵攻によるウクライナ人道危機の発生から2カ月余り、南隣のモルドバでは約10万人の難民が避難生活を続けています。ウクライナでは祖国防衛のために成人男性(18~60歳)の出国が原則禁じられ、難民の実に9割が女性と子どもです。AAR Japan[難民を助ける会]が食事や食材を提供するモルドバの首都キシナウの公共保養所で、難民の女性たちに今の思いを聞きました。AAR支援事業部の藤原早織が報告します。 イリーナさん 写真はいずれも小峯弘四郎撮影=2022年4月30日 「ウクライナ南部のクリミア半島近くの都市ムィコラーイウ(ミコライフ)から娘2人、14歳、8歳、4歳の孫...
作成日時:2022/05/13 11:52
更新日時:2022/05/13 11:57