「非公式キャンプ」で暮らす被災者たち

トルコ南東部で2月6日に起きた大地震の被災地では、損壊した建物のがれき撤去が進む一方、仮設住居に使うコンテナやテントが続々と運び込まれています。被災住民は数家族ずつ集まって空き地に「非公式キャンプ」を形成し、不自由な避難生活を続けています。

 

トルコ政府は仮設住宅が立ち並ぶ「公式キャンプ」を各所に開設し、食料支給などの支援を実施していますが、その半面、非公式キャンプには支援が行き届かない状況があります。被災者からは「公的な支援がなかなか届かず、食料も飲料水も不足している」と訴えます。

(テント生活を続ける被災地の子どもたち=トルコ南東部アドゥヤマン県)

 

公式キャンプの仮設住宅は3月上旬時点で200カ所余りに設けられ、約4万6,000人が利用する一方、140万人以上がテント生活を余儀なくされています。公式キャンプの建設が進むにつれて、非公式キャンプから移る人々が増えることが予想されるとはいえ、被災者の数がけた外れに多いことから、「非公式キャンプは少なくとも今後数カ月は残るだろう」(現地当局者)と見られます。また、仮に仮設住宅に入居できるとしても「自宅から遠い町には移りたくない」というお年寄りも少なくありません。

(被災者に支援物資を手渡すAAR現地スタッフ)

 

AAR Japan[難民を助ける会]は震災発生直後から食料、毛布などを配付する緊急支援を実施しています。被災地の復興、生活再建が強く意識される時期に入り、支援をするうえで新たな課題も見えてきました。AARは支援が行き届かない遠隔の農村部、非公式キャンプなどで暮らす人々のニーズを聞き取り、刻々と変化する状況に対応しながら支援活動を続けてまいります。引き続き、AARのトルコ地震被災者支援へのご協力をお願い申し上げます。

 

(がれきを撤去した空き地に建てられたテント)


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