震災1カ月「テント生活もう限界」:トルコ地震緊急支援

トルコ南東部で2月6日に起きた大地震から約1カ月、同国内では1,400万人が家を失い、今も150万人近くがテント生活を余儀なくされています。

AAR Japan[難民を助ける会]は発生直後に支援活動を開始し、食料や衛生用品、毛布などの配付を続けています。被災地の様子をAAR緊急支援チームが報告します。

 

(テント生活を続けるジェラルさんたち=トルコ南東部アドゥヤマン県)

 

「ここでは500世帯ほどが暮らしていましたが、余りに多くの家が倒壊したため、ほとんどの住民が親戚を頼ったり支援を求めたりして、他所へ移ってしまいました」。

アドゥヤマン県ゴルバシ地区のジェラルさんは、がれきの山を見渡して力なく話しました。

「この1カ月間、町に残った者は学校の校庭や空き地に設けられたテントで過ごしています。朝晩は寒いので、自分で作ったストーブでお湯を沸かして顔を洗い、洗濯や食器洗いにも使っています」。

 

(倒壊したまま放置された建物)

 

復旧・復興が始まらない中、食料や飲料水、衛生用品などが足りておらず、「ここまでは何とか耐えてきたけれど、この先どうなるのか見当もつきません。本当に疲れました」とジェラルさんは訴えます。

 

(倒壊した自宅に立つメフメットさん)

 

別の地区に住むメフメットさんは、震災で住居と納屋が全壊しました。「幸い家族も家畜も無事でしたが、友人や親戚を何人も失いました。

家を片付ける気力もなく、大事なバイクも建材のがれきの下敷きになったままです」。

家族のために日々の食料を確保しなければなりませんが、「山羊にもエサをやらないと死んでしまう」と悲しげな表情で話しました。

都市部と違って、ここには定期的な支援が届いていません。

 

(難生活を送る被災地の子どもたち)

 

AARは3月6日、シャンルウルファ県内の3つのキャンプ村に食料詰め合わせ、衛生用品・生理用品、子ども用おむつなどを配付しました。

今後数週間、地元自治体や他の支援団体とも連携し、農村部など支援が行き届いていない地域の被災者に物資配付する予定です。

 

震災発生から1カ月を経て、膨大なニーズに対して支援物資は大幅に不足し、被災者の生活再建のめどは全く立っていません。

被災地ではたくさんの人々が私たちの支援を待っています。AAR Japanのトルコ地震緊急支援へのご協力を引き続きお願い申し上げます。

★ご協力はこちら★