今年こそ害虫との対決に決着を

 

キリマンジャロ山麓での養蜂で頭を悩ませている害虫(small hive beetle)対策。これまで様々な手を打ってきましたが、どれもほとんど効果がなく、巣箱の中を我が物顔で這い回っています。今年こそは何とか有効な対抗策を打ち立てたいと思っています。

 

防除対策の柱は主に3点で、(1)養蜂箱の構造改変(物理的侵入防止)、(2)トラップ(侵入後の捕獲)、(3)環境整備(繁殖サイクルの遮断)になります。

 

このうち、(1)、(2)はこれまでの対策をさらに改良を加えるものです。一方、(3)は今回初めて取り組むものです。Small hive beetleは、成虫が巣箱の中で卵を産むと、孵化した幼虫がミツバチの巣やハチミツ、花粉そしてミツバチの幼虫まで食い荒らします。気温にもよりますが、幼虫は2週間ほどすると養蜂箱から抜け出し、地面に穴を掘って蛹になります。そして蛹から羽化した成虫がまた巣箱に、というサイクルを繰り返します。

 

そこで今回、養蜂小屋の床部分(地面のまま)をセメントで固めました(写真)。幼虫に蛹になるための穴を掘らせないためです。ただ幼虫は20mほどなら移動できるため、養蜂小屋の外まで移動して、そこで穴を掘って蛹になることまでは妨げられません。床の外縁部に油を塗ることも考えていますが、まずはこれらの対策を打ってみての結果を見てみたいと思っています。

 

害虫対策にめどが付けば、キリマンジャロ山麓での養蜂の拡大展開を目指して養蜂箱(改良型トップバーハイブ)の増産に着手するつもりです。また、山麓村で進めている蜜源樹植林にも一層注力していくことにしています。

 

床をセメントで固めた養蜂小屋

床をセメントで固めた養蜂小屋