ミツバチの楽園を目指して

蜜源の花に集まってきたミツバチたち

写真: 蜜源の花に集まってきたミツバチたち

 

養蜂というと養蜂箱を置いて、ミツバチが集めてくれたハチミツを採蜜するというイメージではないかと思います。確かにその通りなのですが、ただ養蜂箱を置いておけばコンスタントにハチミツが得られるかといえば、やはりそう簡単ではありません。

 

ミツバチたちにとって棲みよい環境があってはじめて安定した採蜜も可能となります。当会はキリマンジャロ山での新たな地域産業の種まきとして養蜂に取り組んでいます。そのためにキリマンジャロ山麓にある村に適した改良養蜂箱の製作に取り掛かっていますが、それと同時にミツバチの暮らしやすい環境づくりにも着手しています。

 

ミツバチには何といっても花の溢れる環境があることが大切です。当会は今年からキリマンジャロ山に育つ自然種で蜜源となる木の苗木育成に力を入れています。来年大雨季の植林には2千本を植えたいと考えています。しかしその一方で、木が育ち花を咲かせてくれるまでには5年から10年はかかってしまいます。

 

そこでその間を埋めるものとして、蜜源となる草本の植栽も試みています。日本でいえばクローバーやレンゲ、菜の花といったところですが、マメ科の草本を植えています。そしていま、待ちに待った開花の時期を迎えていますが、毎日ミツバチたちが集まってとても賑やかです。村人たちもその効果にはビックリで、さっそく種が欲しいとの要望が出ています。

 

植林地へと向かう小道に沿って可愛い花をたくさん咲かせています

写真: 植林地へと向かう小道に沿って可愛い花をたくさん咲かせています

 

さて肝心の養蜂箱の方ですが、ようやく試作品が出来上がってきました。しかし現物を手にしてみると細部で変更が必要な部分がどんどん出てきて、悪戦苦闘が続いています。何とかめどは立ってきましたが、実際にフィールドに設置してからまた問題が出るだろうなという予感がしています。

 

とにもかくにも一歩一歩前進しています。早く改良養蜂箱を現場投入して、結果をみなさまにお伝えできればと思っています。