【最前線からの声】人道支援を妨げる燃料不足と深刻な医療危機

 

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今年の2月以降、国連は医療施設への236回の攻撃を記録しており、私たち援助団体は困窮している人々へ支援を届けるために、日々様々な課題に直面しています。

 

「止まない砲撃のため、医薬品を必要としている最前線の病院に医薬品を届けることは非常に困難な状況が続いています」

CAREのパートナー団体であるTvoya Oporaの創設者兼マネージングディレクターであるValeria Tatarchukは言います。

「そして、もう一つの問題は燃料危機です。これが原因で、私たちの活動は大幅に制限され、困っているすべての人に連絡することすら難しくなっています

 

CAREは、ウクライナ国内のすべての地域の医療状況が依然として危機的であり、女性と女子が深刻なリスクにさらされていると警告しています。

 

国連人口基金によると、ウクライナでは今後3か月間で推定80,000人の女性が出産し、その多くは重要な産後のヘルスケアを受けることができないとされています

母体の健康管理に加えて、妊娠、生理、その他の保健医療サービスを女性たちが受けることは、長引く避難生活と絶え間ない紛争の中において、とても困難なことです。

 

「安全な出産は、どこにいても当然のことと見なされるものではありません。現に、今のウクライナでは、妊娠中の女性は、自分が必要なケアを受けられるかどうか、また、出産する予定の場所が安全かどうかさえ分からないのです

とCAREの緊急時地域ジェンダーコーディネーターであるSiobhán Foranは述べています。

 

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キーウ、ジトーミル、ハルキウなどの地域では、Tvoya OporaとCAREが、麻酔器、人口呼吸器、電気ベッド、医療機器などを提供し、病院やそのほかの医療施設をサポートしています。

 

戦闘が続く中、負傷した民間人の数は増すばかりです。

また、妊婦や病を患う人々など、弱い立場に置かれた人々が取り残されることのないよう、CAREは引き続き、協力団体と連携して支援を届けてまいります。