国内避難民に対する食料・衛生用品などの物資配付を引き続き検討

AAR Japan[難民を助ける会]は、今年8月の政権崩壊以降、深刻な人道危機が続くアフガニスタンで、一時中断していた地雷除去活動などの支援事業を再開します。

アフガニスタンでは8月、米軍を中心とした駐留外国軍部隊の撤退に伴い、反政府武装勢力タリバンが首都カブールなど全土を掌握しました。政治・社会の混乱が続く中、家を追われた国内避難民が新たに数十万人発生し、食料不足などの人道危機が生じています。

AARは1999年、地雷対策を専門とする英国のNGOヘイロー・トラスト(THE HALO TRUST)への資金提供を通じて、アフガニスタンでの地雷除去事業を開始したほか、2002年に首都カブールに事務所を開設し、地雷・不発弾の被害に遭わないための回避教育、地雷被害者を含む障がい者支援などに取り組んできました。8月以降の混乱を受けて、すべての活動を一時中断していましたが、ヘイローを通じた地雷除去活動を再開します。併せて、国内避難民に対する食料・衛生用品などの物資配付の実施に向け検討を重ねています。

AARカブール事務所は2008年以降、安全上の理由から日本人駐在員を置かずにアフガニスタン人職員が東京事務局の指示の下で活動しています。今回の事態を受けて、外国政府・機関で働いていた多数の現地職員が海外退避する中、AARは現地職員と毎日連絡を取って無事を確認しています。

支援活動の実施にあたっては、治安情勢を慎重に見極めながら、現地職員および受益者の安全を最優先に判断してまいります。AARのアフガニスタン人道支援事業へのご理解・ご協力を重ねてお願い申し上げます。