5月22日時点の現状・緊急支援活動状況について

 

【バングラデシュ】

感染者数が25,000名を超え、死者数も340名(2020年5月20日時点)に上っており、感染が現在拡大しています。
活動パートナー団体であるJJS、Phulki、PAPRI、GBKの4団体を通じて498世帯への食糧配布、現金給付、340名への学用品提供支援を実施します。
また、バングラデシュでは、過去数十年で最大規模といわれている大型サイクロン・アムファンがバングラデシュを直撃し、各地で甚大な被害が出ており、新型コロナウイルス感染が拡大する中、他者との距離を取る制限がより救助活動を難しくしていると現地メディアが伝えています。

サイクロン被害が大きかった地域に住む人々に向けての現金給付(JJS))
5月21日バングラデシュおよびインドを大型サイクロンAmphan(アンファン)が襲いました。現在(5/22時点)までのところ被害の全容はわかっていませんが、もともと貧困世帯が多い地域で大きく被災しています。バゲルハット県の117世帯を対象に支援を実施します。

スラムに住む家事使人として働く少女の世帯に向けた食糧配布支援(Phulki)
シャプラニールは家事使用人として働く少女たちを支援するセンターを運営しています。この支援センターに通う少女たちの一部はスラムで保護者と一緒に生活をしています。コロナ禍により保護者の収入が途絶えたり、激減してしまったケースが少なくありません。このようなダッカ市内のスラムに住む101世帯へ食料配布支援を実施します。

最貧困層へ向けた食糧支援(PAPRI)
ノルシンディ県の280世帯の最貧困層への食糧配布を実施します。対象となるのは、障害を抱える人々の世帯を中心に行います。行政からの支援が一部あるものの、家族が多いなどの理由で支援が十分でない状態が発生しています。

先住民の子どもへ向けた学用品提供(GBK)
シャプラニールは先住民の子どもたちの就学支援をずっと続けてきました。先住民の世帯は貧困層が多く、日雇いで働く保護者がなかなか仕事を見つけづらくなってきています。今このような世帯に必要なのは食料支援と、子どもたちを学校に通いつづけさせるための保護者の理解です。シャプラニールは子供たちが学校に通い続けられるために、340名の子どもたちへ学用品提供の支援を実施します。

【ネパール】

感染者数はバングラデシュほどの広がりはなく約425名(2020年5月21日時点)と、抑えられている傾向にはありますが、徹底したロックダウンが経済の停滞を生み、社会不安が広まりつつあります。
3月から両国ともに外出禁止措置(ロックダウン)が現在も継続され、市民証や住所を持たない人、障害のある人、先住民の子どもたち、そのようなコロナ禍が始まる前から社会から取り残されていた人々が、現在、更に厳しい事態に直面しています。

行政の支援対象者からもれてしまった世帯への食糧配布(CWIN)

ストリートチルドレンや地方部から都市部へ流入してきている貧困層など、さまざまな理由から他の市民と同じようには支援を受けられない、取り残されている人々を対象とし、パートナー団体のCWINを通じて240世帯への食糧配布支援を実施します。

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行政の支援が受けられなかった人々の家。2015年の震災後に地方から都市に流入してきたケースが多い。