これまで類を見ない世界規模の新型コロナウイルス感染拡大に対し、CAREは、最もリスクの高い17の国を支援するために、内部留保の緊急基金から100万ドルを拠出することを決定しました。
この緊急措置により、食糧の配布などの緊急支援活動を迅速かつ柔軟に行えるようになります。対象となる国と地域は以下のとおりです(順不同)。
アジア:フィリピン、ミャンマー、バングラデシュ、ネパール
アフリカ:南スーダン、チャド、ブルキナファソ、ニジェール、シエラレオネ、ナイジェリア、ソマリア、ジンバブエ、エチオピア、ウガンダ
南米:ハイチ
中東:パレスチナ自治区、シリア北東部、レバノン
具体的な支援内容は、衛生指導と情報提供、石けんや手洗い場の設置、手洗い指導の徹底などです。
例えば、CAREハイチでは、新型コロナウイルスに関する誤った情報を是正するために取り組んでいます。ロックダウンなどで集会の制限がある地域では、モバイル媒体や拡声マイクなどを活用し、工夫して重要な情報を伝えています。
「支援を届けるための新たな方法を模索しています。想像力を働かせ、最も支援を必要としている人々に必要な支援を届けるために、テクノロジーなど最新の技術を活用しています。この危機より、新しい世界に迅速に対応する局面を迎えています」とCAREの事業部長のスプレッチマンはいいます。
石けんや衛生用品の配布は、フィリピン、ハイチ、チャド、ウガンダで始まっています。
ミャンマーでは、性に基づく暴力から避難してきた人たちのシェルターでも配布しています。ウガンダにある、南スーダンやコンゴの人々の2カ所の難民キャンプにおいては、医療従事者や警察官など最前線で対応にあたっている人々に防護用品を配布しています。
シリア北西部では、水のタンクの除菌、200カ所の手洗い場の修理・補修、50の水貯水タンクの設置を行うなど、水のインフラ対策に取り組んでいます。
また、CAREは、保健や食糧など既存の緊急支援事業に、新型コロナウイルス感染対策を講じています。例えば、ハイチでは、人口の40%にあたる4百万人以上の人々が食糧不足にあり、CAREは、400の貧困世帯に食糧を購入できるよう無条件で電子マネーの支給を行う予定です。フィリピンでも、同様に、最も弱い立場にある人々に1か月分の食糧が買える現金を支給し、働きに出る必要がないようにしています。
南スーダンでは、既に行っている保健のインフラ支援を強化し、地域の保健所の新型コロナウイルス感染対策を講じ、CAREが運営する保健施設の150名の最前線のスタッフや4か国にいるモバイル対応チームの訓練を行っていきます。
「この状況は、ワンチームとしてより団結して取り組む機会をもたらしています。現地のチームが迅速に適応している姿は、この危機において、とても前向きに映ります。引き続き、前を向いて取り組んでいきます」とCAREの西アフリカ部長のオウテはいいます。
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