障がい者が働く作業所の再開目指して:ベトナム台風緊急支援

福祉施設「チャイティン・ハム」のガー代表(左)から被災状況を聞き取るAAR職員=ベトナム北部ソクソン県カーフェ村で2024年9月18日

 

AARは、台風11号(ヤギ)に被災した、ベトナム北部首都ハノイ近郊での障がい者福祉作業所に対して、支援を開始しました。

ソクソン県カーフェ村は一帯が水没し、この村にある福祉施設「チャイティン・ハム」も浸水し、木工作業の機械が水没して使えなくなってしまいました。
ディン・クィン・ガー代表は、特別支援学校の教員として働きながら、同作業所を運営しています。
「ここで障がい者10人が働いていますが、被災後は作業を停止しており、給与を支払うことができません。
一刻も早く木工機械を修理したいのですが、費用の目途が立ちません」と話します。
自身も足に障がいにあるガー代表は、作業所の再開を実現し、その後数カ月をめどに、作業する人々のためにも、より安全な場所に移転する必要があると考えています。

 

 

食品乾燥機が故障した福祉施設「タムー・ゴッグ」のトゥワン代表とAAR職員=ソクソン県ベン村で9月18日

 

ソクソン県ベン村では、畑が水没して特産品のお茶がほぼ全滅し、果物も大きな被害を受けました。
福祉施設「タムー・ゴッグ」は地元の農作物を使って、茶葉やドライフルーツを製造していましたが、作業所が浸水して製造機械が故障しました。
チャンティ・トゥワン代表は「機械を早く修理して、作業所を再開しなくては、作業所で働く障がい者に給与が払えず、彼らがますます困窮してしまいます」と話します。

 

 

障がいのある方が支援から取り残されないよう、AARは国内・海外を問わず、災害発生時に被災した障がい福祉施設を優先して支援しています。
AARのベトナム台風被災者支援へのご協力をよろしくお願い申し上げます。