厳しい寒さの中 炊き出しを続けています:能登半島地震

能登半島地震の被災地では、厳しい寒さの中、石川県だけで今も約1万5,000人が避難所での生活を余儀なくされています。AAR Japan[難民を助ける会]の緊急支援チームは、他団体とも連携しながら同県内の避難所で炊き出しを続けており、震災発生以来、約1万3300食の温かい食事をお届けしました。

 

AARと連携するNPO法人BOND&JUSTICEによる炊き出しに並ぶ被災住民の皆さん=石川県能登町のニコニコ広場で2024年1月13日

 

「温かいきつねうどん、おいしいね」「今夜も冷えるから豚汁ありがたいよ」――。連日かじかむ寒さが続く石川県珠洲市立若山小学校の避難所で、AARは1月3日以降、パートナーのNPO法人ピースプロジェクト(代表:加藤勉AAR理事)とともに炊き出しを実施しています。1月16日にはお昼にきつねうどん100食、夕方に豚汁とご飯130食を提供しました。

 

炊き出しは珠洲市のほか、特に大きな被害を受けた輪島市、能登町の避難所を巡回しながら継続しています。食材調達などの都合で3~4日空いてしまうこともありますが、避難所を再訪して調理をしていると、「わぁ、また来てくれたんですね!」「メニューは何ですか?」「あなたたちがいない間は温かい食事が食べられなかったんだよ」と被災住民の皆さんが次々に声をかけてくださいます。

 

炊き出しの調理をするピースプロジェクトのスタッフとボランティア=珠洲市立若山小学校

 

きつねうどんの炊き出し=珠洲市立若山小学校

 

被災地では今も多くの地域で断水が続き、衛生対策やプライバシー確保が難しい避難所では、避難している方々のストレスが日増しに高まっているように感じます。食事もカップめんやパンばかりでは栄養も偏ってしまいます。AARの炊き出しでは、野菜や肉を使って栄養バランスに配慮するとともに、ほっとするひと時を過ごしてもらうことを心掛けており、18日には郷土料理「とり野菜みそ」を提供しました。

 

能登町立鳳至小学校の体育館に設けられた避難所

 

こうした取り組みは多くの企業・団体のご協力で実施されています。被災地での炊き出しは、東本願寺(京都市)、NPO法人BOND&JUSTICEと風組関東(いずれも東京都)と連携して継続的に実施。静岡県のマブチ農園とFARM KTTからは新鮮な野菜と果物、NPO法人セカンドハーベストジャパン(東京都)からは使い捨て容器や食品をご提供いただいています。また、各避難所への食材輸送を一般社団法人ハーティンが手伝ってくださっています。皆さまのご協力に心より御礼申し上げます。

 

AARは引き続き、炊き出しなどの支援活動を続けてまいります。AARの能登半島地震緊急支援のご協力を重ねてお願い申し上げます。

 

※現地への配送手配の関係上、個人の方からの物資提供はお受けしておりません。ご了承ください。

 

★ご協力はこちら★