在宅被災者へも支援を届ける

令和5年7月大雨の緊急支援のため、AAR Japan緊急支援チームは、7月12日より現地入りし被害調査及び物資支援を行っています。私たちAARは災害時、より支援の届きにくい高齢者、障がい者、難病患者、外国人等の特に配慮を必要とする「要配慮者」への支援も災害支援活動の柱としています。

7月14日には社会福祉法人「拓く」と共に、障がいのある方が週末に一時帰宅する自宅を訪問し、お話を伺いました。自宅は床上浸水してしまい、私たちが訪問した際はご家族が自力で自宅の片付けをされていたので、浸水した畳を運び出す作業を「拓く」のスタッフととともにお手伝いしました。水に浸かってしまった畳はとても重く、当会女性職員が一人で持ち上げようとしてもびくともしませんでした。また、一度水を吸ってしまうと使うことができません。畳を運び出した後は、畳の下の床板を外し、床下の泥をかき出して洗い、消毒し、乾燥させる必要があります。

 

写真:浸水した畳を運び出すAAR緊急支援チーム(右)


現地では「初めて被災した世帯で床下浸水だと自宅の見た目が変わらないため、そのまま暮らしているケースがある」、「浸水した家屋をそのままにしておくと、感染症の恐れがある」との懸念の声も聞かれました。そのため当会が在宅被災者世帯を訪問する際は、「震災がつなぐ全国ネットワーク」が作成した浸水被害からの生活再建の手引き「水害にあったときに」もお渡ししています。

今回連携した社会福祉法人「拓く」は、障がいのある人やその家族の相談窓口である久留米市障害者基幹相談支援センターの業務を受託しています。今後も自宅が被災した障がい者世帯の情報集約と支援を担っていくことから、当会は「拓く」に対して扇風機や延長コードを提供しました。引き続き、社会福祉法人「拓く」や久留米市障害者基幹相談支援センターなどと協働し、在宅被災障がい者の生活再建に向けて活動していきます。

 

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