【最新報告】大雨で拡大する被害、女性たちの抱えるリスク

©Shafak

 

地震発生から1カ月半ほどが経ちました。これまでに5万人以上が命を落とし11万5000人以上が負傷し、270万人が避難、190万人が仮設住宅での暮らしを余儀なくされていると推定されています。余震も続く中、224,000棟以上の建物が倒壊し、1億1,600万トン以上の瓦礫が発生しています(2023年3月17日現在)。

 

さらに、3月15日の大雨により、トルコのサンリルファとアディヤマンで洪水が発生しました。この洪水により、これまでに16人が死亡しています。シリア北西部、特にイドリブとアレッポの両州のIDPキャンプや居住地内にも影響が出ており、地震の爪痕が残る被災地に、さらなる追い打ちをかける形となってしまいました。CAREはハタイに臨時チームを配備し、緊急支援物資の配布を開始しています。

©IYD

 

救援から復興へと対応がシフトする中、膨大なニーズに対するリソース不足など、現地の状況は課題に満ちています。3月1日から15日の間に、ラタキア、ハマ、アレッポの各州で20件の犯罪行為が記録されるなど、治安の悪化が顕著な中、女性や女子が抱える性的搾取や人身売買といったリスクの増大が懸念されます。

 

また、トルコ・シリア両国で、緊急の生殖医療を必要とする妊婦は356,000人に上ると見られています。その内、38,000人が今月出産の予定です。緊急時に弱い立場におかれる彼女たちが、適切な医療やサポートを受けられるよう、CAREは現地パートナー団体と連携して、迅速に、的確な支援を届けてまいります。