人道支援事業フェーズ3を開始します

グッドネーバーズ・ジャパンは、紛争の発生直後より被災者への支援を行ってきました。7月に終了したウクライナ人道危機対応支援事業フェーズ2では、避難民やホストコミュニティーに対し食糧、医療、および越冬支援を実施しました。

 

人道支援事業フェーズ2で越冬支援キットを受け取った避難民の方々(2022年11月25日、ウクライナ・へルソン州)

 

フェーズ2で支援物資を受け取った医療機関の方々(2023年2月13日、ウクライナ・チェルニウツィー州チェルニウツィー小児病院)

 

しかし、長期化する紛争の影響は依然として深刻です。多くの家庭では収入が減少し、脆弱(ぜいじゃく)層が貧困に陥る可能性が高まっています。IOMの調査では、国内避難民のおよそ4人に1人が現金給付支援を主な収入源としている現状が明らかになりました (2023年1月時点)。また、前線付近の地域では市場や医療施設が機能しておらず、生活に必要最低限の食糧、生活物資、医薬品を手に入れることが困難になっています。

そこで、GNJPは2023年8月よりウクライナ人道危機対応支援事業フェーズ3を実施します。
フェーズ3では、以下の活動を行います。

1.現金給付
脆弱(ぜいじゃく)世帯に給付される現金は、食糧、生活物資、医薬品および医療サービスへのアクセスや子どもの教育など、避難民自身が必要とするものに使われます。

2.食糧・生活物資の配布
戦闘の激しい前線の近くの地域で生活する脆弱(ぜいじゃく)世帯を対象に行います。パスタ、米、缶詰などの食糧やせっけん、歯ブラシ、生理用品などの生活用品を届けます。

3.医薬品キットの提供
市場・薬局が機能していないコミュニティーに配布されます。ウクライナの薬局で販売されている風邪薬、消毒薬、胃薬、頭痛薬などの医薬品が含まれる予定です。

これらの給付・配付は現地の提携団体と協働して行われます。

2023年7月に終了したフェーズ2では、隣国ルーマニアにて物資の調達を行いウクライナ側に届ける、という方式で事業を進めてきました。しかし、今回のフェーズ3では、物資の調達から配布までを全てウクライナ国内で完結させます。ウクライナでの物資調達を通して、微力ではありますが、ウクライナ経済の活性化と人々の収入向上に貢献したいと考えます。

引き続き、みなさまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

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