【ウクライナ危機】 グッドネーバーズ・ジャパンの直接事業を開始しました

ウクライナの被災地では医療施設が攻撃を受けたり、国内避難民を受け入れている町の病院では薬が足らなかったりしています。また、これらの地域では食糧も足りていなく、人道状況の悪化が予測されています。そこで、グッドネーバーズ・ジャパンはウクライナ国内への食糧と医療の支援に焦点を当て、取り組んでいくことにしました。

 

GNJP日本人スタッフが現地協力団体のサプライヤーと支援物資の話し合いをする様子(6月9日)

5月10日より開始したグッドネーバーズ・ジャパンの直接事業では、ルーマニアおよびウクライナ双方において、複数の現地の団体と協力し、食糧および医療薬・物資の緊急配布支援を行っています。ウクライナ国内での食糧不足や医療施設の被災を受けて、ウクライナ国内への食糧と医療の支援に焦点を当てています。

 

6月後半には、グッドネーバーズ・ジャパンとして初めて、ウクライナへ送る物資の調達を行い、食糧と医療物資の納品が始まりました。病院1つ分の医療薬・物資と食糧49トンが、ルーマニア北部のスチャヴァの現地協力団体Fight for Freedom (FFF) の倉庫に届きました。

 

病院へ医療用物資を搬入する様子(2022年6月30日、ウクライナ チェルノフツィ)

 

【事業概要】

・事業名: ウクライナ人道危機における被災者を対象とした食糧および医療薬・物資緊急輸送支援

・事業期間: 2022年5月10日より開始

・事業地: ルーマニア東部国境地域および北部国境地域、ウクライナ東部、南部および北部の紛争地域

・事業内容: 食糧輸送支援、被災地医療支援

※本事業は、ジャパン・プラットフォームの助成を受け実施しています。

 

【支援の必要性】

・食糧支援の背景

国連食糧農業機関(FAO)のニーズ調査によると、ウクライナの食糧事情は悪化しており、現在攻撃を継続して受け、国内避難民の数が多い地域の約27%が当面の食糧不足の危機に直面しています。国内避難民のみならず、ウクライナ国内に滞在する多くの人々が迅速な食糧支援を必要としています。

・医療支援の背景 

世界保健機関(WHO)の報告によると、4月7日までに医療関係への攻撃は103件(うち89件が医療施設、13件が救急車などの緊急交通機関)にのぼり、負傷者の治療のみならず、慢性の疾患など、基礎的医療サービスが十分に提供できていない状況にあります。医薬品に加えて、酸素吸入機材などの医療機器や物資も不足しています。

 

 

本事業により、私たちは最大約5,700世帯(約17,100人)への計57トンの食糧輸送支援に加え、10の医療施設への支援、個人用医療セット(1セットあたり約200人を対象)を150セット届けることを目標としています。前述のHlyboka病院への支援を皮切りに、7月以降多くの支援活動を展開していく予定です。 

ウクライナで支援を必要としているすべての人のため、どうか、緊急支援募金にご協力をお願いします。

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