第3回「ギフテッド親の会」を開催しました!【開催レポート】

 

本記事では、3月13日(日)に行われた「第3回ギフテッド親の会」の様子をご紹介します。

 

今回は初めて対面での開催となり、12名の保護者様にご参加いただきました。
実際に会って話すことで参加者さま同士の距離も近づき、より一層会話が活発だったように感じました!

 

 

第3回親の会ではグループワークを2回行い、前半はお子様の年齢別、後半はテーマ別に分かれていただきました。
ここからは、それぞれのグループでどのような会話がされたのか、一部をご紹介します。

ギフテッドの子の特性や保護者の方のお悩みごとについて、少しでも知っていただく機会になれば幸いです。

 

お子さまの年齢別のグループワーク

当日は、お子さまの年齢ごとに、未就学/小学校低学年/小学校中学年/小学校高学年~中学生の4つのグループに分かれていただきました。

 


その中から、未就学グループと小学校中学年グループでの話し合いの様子をご紹介します。

 

未就学グループ

小学校入学前のお子さまの保護者の方がメインのグループでは、保育園・幼稚園に馴染みづらいときにどうしたら良いのか、が話題に上がりました。

 

現在、園への行き渋りがある子が多く、小学生になってから大丈夫なのだろうか、という心配を抱えているご家庭が多かったです。

お子さまの特性を見て私立小学校を検討された方もいて、体験談をシェアしていただきました。
直接学校を訪問して回る中で、学校のギフテッドの子どもについての理解度を把握し、検討を進められたそうです。

 

そのほか、日々子どもと向き合い、子育てに悩む中で、自身の気持ちをどのように保っていくかについても話し合いがされました。
みなさん一度はいっぱいいっぱいになり、「自分を見失っていたな」と思われる経験をされていて、それを機に、保護者も子どもも楽に過ごす方法を考えていらっしゃるようでした。参加者さま同士、共感し合いながらお話されているようでした。

 

 

 

 

小学校中学年グループ

 

小学校3〜4年生がメインのグループで話題に上がったのは、生活のあらゆる場面で、ギフテッド特性について理解されることが少ないということです。

 

学校の先生に理解を求めることが難しい現状についてはこれまでの親の会でも度々話題に上がっていましたが、今回はさらに、医療機関においても「ギフテッド」の概念がまだまだ認知されておらず、「こんな人はたくさんいます。個性です。」だけですまされたり、「受験して勉強だけで評価される学校に行くしかない。」と言われるだけで日常生活の困難さは解決されないなどと話されていました。

困難さは確かにあるにもかかわらず、障害名や疾患名であるわけではないということで、なかなか理解を得ることが難しいのが、ギフテッドの子どもや保護者の方の悩みを深くする要因の一つでもあるのだなと感じました。

 

理解されない経験が続くと、子どもも保護者も孤独を感じることが増えていきます。
私たちは、社会に対してギフテッドの子の存在をお伝えしていくとともに、今現在孤独な気持ちを抱えている子どもや保護者の方に、居場所となるような場を提供していけたらと思います。

 

テーマ別のグループワーク

 

今回から、第1回・第2回のときにいただいたご意見を元に、テーマ別のグループワークの時間も設定しました。

 

テーマは、事前アンケートから不登校について/勉強について/子どもへの向き合い方についての3つに絞り、なるべくお子様の年代をばらばらにし、他の年代の子を持つ親の意見も聞けるように工夫しました。

 

以下、2つのグループの会話内容について少しご紹介します。

 

 

子どもの向き合い方について

 

 

「子どもの向き合い方」をテーマにしたグループでの話し合いは、保護者さまご自身の不安やお悩みごとを吐き出していただく時間になりました。

 

・子どもが自分の思い通りにならないと暴力的になってしまってつらい。最近は子どもをどうするかという問題より、自分自身が嫌でどうしたら良いかという自分の問題になってきてしまっている。

 

・興味関心があることが無くなりやる気を失って不登校状態になってしまった。考えないといけないことが多すぎて不安しかない。

 

・幼稚園生にして、早くも子どもの自己肯定感が下がっている。大人になるまでの長い道のりにどう向き合ってあげたら良いか不安。

 

一朝一夕に解決するような問題ではなく、その場で解決策が見つからない問題も多いですが、それぞれ今の率直な想いを共有し合っていて、会が終わった後もその場に残ってお話されていたのが印象的でした。

 

 

勉強について

 

 

勉強に関する共通の悩み事として、「苦手なことにどこまで向き合わせればよいのか」ということが挙げられました。
得意なことと苦手なことの差が大きく、嫌なことには激しく抵抗して癇癪を起こしてしまうため、なかなか苦手ができた際の克服が難しいという課題があるようです。

 

また、どうしてやらなければならないのだろうと真剣に考えてしまい、漢字の練習のような単純作業を非常につらく感じてしまう子もいます。
こうした場合も、「やらない」のではなく、「やれない」のだということを理解し、一斉授業の中で周りのみんなと同じ勉強をすることが苦しい子どもの気持ちに寄り添う必要があると感じました。

 

おわりに

3回目の開催で、初めて対面での開催になりました。
「沢山の同じ悩みを持っている方のお話を聞けてよかったです。」
「とても楽しくて、時間があっという間でした。もっと悩みを共有や共感したいです。」
「このような活動をしてくださる場所があるということが安心感というか、勇気がでた。」とのお声をいただき、開催して良かったなと感じました。

 

これからも、できる限り子どもたち、保護者の方々に寄り添えるような企画を作っていきたいと考えています。