タンザニアは小雨期の季節を迎えています。ここ2年、タンザニアは多くの地域で小雨期の深刻な降雨不足に悩まされましたが、今年は久しぶりにまともに降っています。逆にダルエスサラームなど一部の地域では降りすぎで、川が溢れ洪水のようになっています。
降雨に支えられキリマンジャロの村々では、来年の大雨期に向けた苗木の育成が順調に進められています。また今年度は学校に1箇所、村に1箇所、計2箇所に新しい苗畑を立ち上げました。
(写真) 新たに小学校に立ち上げた苗畑
キリマンジャロ山での植林は、その場所の環境や標高によって植林の目的や樹種もずいぶん違ってきます。比較的標高が高い場所にある村(標高1,800m程度)では、以前は森林の再生を目的とした植林が中心でした。しかし最近は、養蜂に使える蜜源樹や枝葉が家畜の飼料になる樹種を多く取り入れ、社会生活林の形成を目的とした植林が中心になりつつあります。
(写真) 蜜源樹カリアンドラの花
一方、尾根が丸裸になってしまっているような場所では標高にかかわらず、いまでも森林の再生が最優先されています。こうした場所は土壌が荒れてしまっており、ほとんどの樹種が根付けません。そこで荒廃土壌に強いマツ科による植林が中心になっています。
(写真) 裸地化し丸裸となった尾根の植林地
標高が低くなると一気に降雨量が少なくなり、とくに東山麓には乾燥した大地が広がっています。こうした場所ではCroton megalocarpusやSennna siameaなど、乾燥に耐える樹種による緑化を進めています。
(写真) 半乾燥地で運営している苗畑