四国のツキノワグマによる養蜂被害防除に関する普及啓発(2018年度)

 この度、日本クマネットワーク(JBN)がギブワンの助成を受けて実施する「クマと人とが共存するために:トラブル防止プロジェクト」の一環として、四国のツキノワグマによる養蜂被害防除に関する普及啓発に取り組みました。四国のツキノワグマ(以下、クマ)は生息頭数が数十頭と推定されており、絶滅の可能性が極めて高いと考えられています。一方で、生息地である剣山山系周辺の地域では二ホンミツバチの養蜂が盛んで、道路脇や山の斜面など様々な場所に養蜂箱が置かれています。ニホンミツバチの養蜂は手間と時間がかかるので、被害に遭った住民はクマに対する強い反感を持っています。クマに対する防除方法も普及していないため、蜜胴は毎年同じ場所に設置され、毎年の様に被害が繰り返されているのが現状です。このままでは、養蜂を行う地域住民がクマに対するフラストレーションを強めることや、四国では人里に出没することがほとんどないクマが、山奥から人里まで置かれる蜜胴によって誘引される可能性が考えられます。そこで、より多くの地域住民に被害防除を実施してもらうことを目指し、まずは防除策として全国的に普及している電気柵を使って、斜面に置かれる蜜胴を防除できるかを検証しました。

詳細はニュースレーターの報告をご覧ください(P10-11)。

https://www.japanbear.org/wp/wp-content/uploads/2020/02/Vol20_2.pdf