コロナ禍のデートDV防止授業

高校では初めての別室からの双方向のリモート授業でした。

劇は事前に学校でビデオ撮影していて、劇を演じた感想も、司会係がリポートし、とてもスムーズに授業が進みました。こちらからの質問には、挙手してもらうとこちらからもよく見え、対面授業と変わらなく感じられました。別室からのリモート授業ではありましたが、時間があったのでグループワークも先生の協力を得て実施することができ、授業後、担任の先生がグループ分けや発言を促すサポートをしてくださり、積極的な意見が出ていた様子を聞くことができました。

 

中学校でも初めての視聴覚室からのリモート授業をしました。リモートのため劇を前もって学校でビデオ撮影していましたが、校庭や廊下での撮影等工夫が凝らしてあってとてもよかったです。ジェンダーギャップ指数を問うところでは、こちらからは見えないですが順位を挙手してもらいました。休憩時間に生徒会長が訪ねてきて、その様子も話してくれて、参加型の可能性を感じることができました。視聴覚室からのリモート授業でしたが、時間があったのでグループワークも先生の協力を得て実施することができました。視聴覚室の上の部屋が教室だったので、グループ分けも椅子を移動する音で想像でき、可能でした。授業後、担任の先生がグループ分けや発言を促すサポートをしてくださり、積極的な意見が出ていた様子を聞くことができ、一方向からのリモート授業でも、グループワークなどの可能性が感じられる良い機会でした。

 

以下、参加者アンケートより一部抜粋したものを記載いたします。

 

(先生)

普段の授業では絶対できないような内容のお話をストレートにしてくださり子どもたちにとって貴重な体験になったと思います。

DV の種類内容といった基本的な説明をしっかりしてくださったことで予備知識のなかった生徒も授業の内容を理解することができたと思います。

・「自分にはまだ関係のないことだけど」と感想に書いてある生徒が多くいたような感じがしました。 ですが間違った考えが定着する前に今回の講演会ができたことは良かったと思います。

・家族の DV を日常的に見ていてそのことが精神的にしんどくて家を出たいという相談が感想を通じて一件ありました。その他にも友達がデート DV を受けているかもしれないという相談が学年の教師にもあったりしてそれぞれ生徒がしっかり受け止めて行動に移せているのかなと感じました。

 

(学生)

  コロナでこのような講演を中止にしてしまうのはもったいないと思う。とてもためになった。

  いやと言いにくい環境があって、相談出来ないから逃げたくても逃げられない。そのようなことをなくすために、対等であることの常識を社会に広めることの大切さや、相談相手になったときや、当事者になってしまったときの対応法や考え方が理解できた。

 

上記のアンケートの他にも、全国デートDV防止ネットワーク依頼の事前・事後調査も実施いたしました。その調査を通して、ウィメンズネット・こうべの授業によって自分自身の考えがガラッと変わったことに驚いた、と答えてくれた学生に出会いました。私どもにとっても大変嬉しい言葉で、デートDV防止授業の意義を強く実感した瞬間でした。