最新の​レポート:危機の​終息が​見えない​中で​@ウクライナ



写真:避難民の女性に話を聞くAARのシュクル・バイデラ(左)

ロシアによる軍事侵攻が3年目に入ったウクライナでは、事態が終息するどころか、南東部の戦闘、全土のインフラ施設へのミサイル攻撃がさらに激化しています。AARは2023年10月以降、ウクライナの「The Tenth of April」(TTA/本部オデーサ)と協働し、南部ミコライウ、ケルソン両州で、国内避難民を中心に、家を失った人や高齢者、障がい者世帯を優先して、現金や衣類、衛生用品などを届けています。
ミコライウ州都ミコライウ市の療養施設に仮住まいしているナターシャさん(44歳)は、24~5歳の娘5人、息子2人を持つシングルマザー。黒海に面した同州の町オチャコフに住んでいましたが、「毎日のように攻撃があり、砲撃を受けて家が壊されました。その時ひとり家にいた84歳の母も幸い無事で、その後は家族で親戚や友人宅を転々としました」。しかし、どの家も避難者でいっぱいだったため、昨年12月に街を離れざるを得なかったといいます。
「この先、家族で安心して過ごせる場所を見付けられるかどうか……。それに子どもたちの教育も心配です。オンライン授業が行われているのですが、私たちは古いスマホしか持っていないので、満足に勉強させることもできません」。その一方で「日本の皆さんが私たちのことを気にかけてくださっていると知って温かい気持ちになりました。ご支援に感謝します」と話しました。