知床ネイチャーキャンパス2023・ステップアッププログラム Part2:ヒグマ管理 現地実習・演習を開催しました

2023年10月28〜31日、知床ネイチャーキャンパス・ステップアッププログラム Part2:ヒグマ管理の現地実習・演習が終了しました。オンライン配信講義、ケースメソッド授業を経て、全国から集った受講生が知床でのヒグマ管理の現場で課題や現状を学びました。

実習1:世界遺産地域におけるヒグマ対策 観光との両立


知床最大の観光地「知床五湖」でガイドツアーに参加し、ヒグマが「いる」環境で観光を成り立たせている利用調整地区のシステムなどを学びました。ヒグマの糞や爪痕など痕跡も多数観察しました。

 

 

実習2:世界遺産地域におけるヒグマ対策 普及啓発


知床自然センターでオリジナル映像作品「THE LIMIT」を観た後、知床財団事業部長の山本幸さんからヒグマに関する普及啓発の取り組みや課題をお聞きしました。

 

 

実習3:協働によるヒグマ対策

 

斜里町朱円のオクシベツ川河口で知床ゴミ拾いプロジェクトに参加しました。ヒグマの気配に十分注意し、受講生同士や地域の方々と交流しながら、楽しく活動することができました。

 

 

実習4:市街地におけるヒグマ対策 住民との共存

 

斜里町ウトロの市街地に設置されているヒグマ対策ゴミステーション「とれんベア」や、最近海岸沿いに新たに設置した電気柵について、知床財団の新庄康平さんからお話を伺いながら現地を見学しました。

 

 

実習5:世界遺産地域におけるヒグマ対策 普及啓発

 

知床世界遺産センターで、環境省ウトロ自然保護官事務所の加倉井理佐さんより、環境省が行う普及啓発についてお聞きしました。タブレット端末をかざすと、ヒグマなどバーチャルの動物が飛び出すネイチャービューアーなどを体験しました。

 

 

実習6:協働によるヒグマ対策 村上さん講義

 

知床ゴミ拾いプロジェクト代表の村上晴花さんに、地域住民や観光客、企業などを巻き込んだ活動への思いを話していただきました。多くの人を巻き込む秘訣などに、たくさん質問が出ていました。

 

 

ワークショップ演習・オープンキャンパス

 

これまでの講義、ケースメソッド、実習を踏まえて、まとめのワークショップでよりよいヒグマ管理のあり方を考えました。夜のオープンキャンパス(成果発表会)では、地元住民らの前でそれぞれのチームが考えた提案などを発表しました。

 

 

知床ネイチャーキャンパス2023・ステップアッププログラム

Part2:ヒグマ管理 現地実習・演習

 

日程:2023年10月28日〜31日

実習フィールド:北海道斜里町の知床世界遺産地域と周辺地域

演習会場・宿舎:知床第一ホテル

 

講師(敬称略)

間野 勉(北海道立総合研究機構 専門研究員)

敷田麻実(北陸先端科学技術大学院大学教授)

梶 光一(兵庫県森林動物研究センター所長)

山本 幸(公益財団法人知床財団 事業部長)

新庄康平(公益財団法人知床財団 保護管理事業係主任)

 

※そのほか様々な地元関係者にご指導いただきました。