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野生生物との共生を目指す「知床ネイチャーキャンパス」の継続にご支援を!

  • 寄付額

    17,000

  • 目標金額

    1,000,000

  • 寄付数

    5

  • 開始日時

    2022/12/09 15:00

    終了日時

    期限なし

このプロジェクトは目標金額の達成に関わらず、決済されます。
支援申込後のキャンセルはできません。

【プロジェクトの概要】

知床ネイチャーキャンパスは、科学的な野生生物保護管理の先進地である世界自然遺産・知床を舞台に、野生生物管理について総合的に学ぶ教育プログラムです。主に大学生・大学院生や実務者の方々を対象としており、この分野の第一線で活躍されている専門家や大学教員の皆さんが講師を務めています。

 

世界自然遺産に登録されていることからもわかるように、知床には豊富な野生動物が生息しています。かつて北海道全域に生息していた陸生ほ乳類と鳥類のほとんどすべての種が知床に生息していると言われており、絶滅危惧種のシマフクロウやオオワシの重要な生息地となっているほか、400〜500頭のヒグマが生息していると推定されています。一方で、知床は人間の居住域でもあり、農業・漁業を中心とした一次産業が営まれ、また年間100万人以上の観光客が訪問する地域でもあります。したがって知床において人間と野生生物の共存は最も重要な課題とされ、長きにわたって野生生物管理のあり方が模索されてきました。

 

いまや知床で蓄積された野生生物管理の知識や経験は膨大なものとなっています。こうした経験や蓄積を学生や社会人の皆さんに学んでいただき、全国の野生生物管理の現場に応用してもらい、課題の解決に役立ててもらいたい、というのが知床ネイチャーキャンパスの趣旨となっています。

 

 

【プロジェクトが解決しようとしている社会課題】【解決する方法】

現在日本全国で野生生物と人間との軋轢が深刻化しています。こうした問題の解決には基本的に自治体(都道府県や市町村)が対応しているのですが、専門的な知識や経験をもった職員の配置が進まず、有害鳥獣捕獲を担ってきたハンターも減少しています。このため問題が起きても抜本的な解決ができず、毎年多額の農林水産業被害を出し、近年では人身被害も多発しています。

 その一方で、年間数千頭のヒグマやツキノワグマが獣害対策や錯誤捕獲(増えすぎたシカやイノシシなどの捕獲ワナに誤ってクマがかかること)により殺され続けており、2020年度のクマ類捕獲数は2009年以降最多の7122頭を記録しました。

 

専門的人材を養成し、その人々が各地域で問題解決に当たることができれば、上記の悪循環を断ち切り、農林水産業の被害や人身被害を減らし、地域住民や野外活動の安全・安心を確保することができます。また、野生生物の有用資源としての利活用が進むことで地域活性化にもつながり、地域崩壊を防ぐことも可能になります。クマたちを無益な死に至らしめることも、減らしていくことができ、生物多様性保全や地域社会の持続のみならず、野生生物をみだりに殺傷しないという動物福祉(アニマル・ウェルフェア)の課題解決にも貢献することができます。

 

私たちは、知床で蓄積した知見を「知床ネイチャーキャンパス」を通じて全国の学生や実務者に継続して提供し、プログラムを通じて専門家養成を進めていくことによって、全国の野生動物問題解決に資することができると確信しています。

 

 

【遂行メンバーや受益者からのメッセージ】

 

<午来昌からのメッセージ>

野生生物と人との関わりは、人間が生きていく上で欠かすことができない課題です。自然と人間に関する教育が疎かになると共存がなりたちません。今、各地で野生動物と人とを巡る様々な問題が起きています。これらの問題解決のためには、しっかりとした知識と経験とを持った専門家が必要です。

 

知床には山岳から森、川、海に至る自然のつながりがあり、豊かな生態系と多様な動物達の暮らしがあります。そして営々と続く漁業や農業など人々の営みがあります。ここは自然の仕組みを学び、野生生物とのつきあい方、共存の仕方を学べる絶好のフィールドと思っています。

 

私は知床の開拓農家に生まれ、自然の中で働き、自然を守る活動を続けながら、自然の価値、知床の価値を強く感じ、世界自然遺産登録に向けて努力してきました。これからは、この価値を世界に向かって発信し、世界の自然保護に役立てることが必要と思っています。、この知床から有能で豊かな心を持った専門家、地域のリーダー、ワイルドライフマネージャーが育つことを願っています。自然と人との共存を担う人材を養成する活動に、是非ご支援をお願いいたします。

 

午来 昌(ごらい さかえ):開拓農家に生まれ、知床の森を守る活動から1987年、斜里町長に就任。2005年に知床の世界自然遺産登録を実現する。現在当財団評議員長。

 


【寄付によって達成できること】

知床ネイチャーキャンパスはこれまで受講者の費用負担を軽減するために、非常に低廉な受講料で実施してきました。講師の皆さんには手弁当に近いご協力をいただき、知床財団や環境省や林野庁、地元斜里町や羅臼町の皆さんにも同様の支援をいただいてきました。皆様のご支援により、今後の知床ネイチャーキャンパスにかかる必要経費や企画・運営を支える財団職員の人件費等に充当し、今後のプログラムの安定した継続が可能となります。

団体情報
知床自然大学院大学設立財団

知床に、野生生物と人間社会との間に生じた様々な問題解決と共生のための新しい思想・技術を創出しその実践を担う専門家や研究者を育成する大学院に相当する高等教育研究機関を、設立・設置・誘致することを目的としています。

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