障がい者施設への支援

令和5年7月大雨の緊急支援のため、AAR Japan[難民を助ける会]の緊急支援チームは、7月12日より現地入りし、炊き出し班と障がい福祉施設等被害調査班に分かれて支援活動を行っています。私たちAARは災害時、より支援の届きにくいご高齢者や障がいのある方々、難病患者、外国人などの、特に配慮を必要とする「要配慮者」への支援を災害支援活動の柱としています。

 

今回の大雨で最も甚大な被害を受けた福岡県久留米市では、8月14日の時点で死者2名、重傷2名、軽傷5名の人的被害が出ており、家屋被害では全壊20件、半壊328件、一部損壊525件、床上902件、床下1545件の被害が報告されています(福岡県HPより)。久留米市の障がい者施設「田主丸一麦寮」は、大雨により複数の建物の1階部分が床上浸水する被害を受けました。

 


写真:久留米市の障がい者施設「田主丸一麦寮」衛生用品を届けるAARの生田目充

 

AAR緊急支援チームは7月12日に施設を訪問して衛生用品や飲料水などをお渡しするとともに、理事長の郷原和彦さんから被害状況についてお話を伺いました。施設の職員の方は連日の猛暑の中、泥で汚れた床や設備の清掃に追われていたため、AARは清掃に使う高圧洗浄機2台(貸出)と吸水絞りワイパー4個を翌13日に届けました。職員の方からは「床の掃除に必要な清掃用具がまったく足りていなかったのでとても助かりました。ありがとうございます」と感謝の言葉をいただきました。

 

同施設では、巨瀬川の氾濫により施設内や周辺に汚泥が流れ込み、乾燥した汚泥が風で舞い上がっていました。その影響で衛生環境の面から感染症にかかる危険性が指摘されていたため、AARはマスクや掃除用のバケツ、雑巾など感染症対策に必要な物資を届けたほか、バスタオルやフェイスタオルなど施設利用者に必要な物資もお届けしました。理事長の郷原和彦さんは「生活している皆さんの生活環境を1日も早く取り戻さないといけない。少しのご支援でもいただけると助かります」と話されました。

 

現地で必要なニーズは、刻一刻と変化していきます。AARは同施設の1日でも早い復旧に向けて、引き続き支援活動を行って参ります。

 

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