SDGs③ すべての人に健康と福祉を

SDGs⑩ 人や国の不平等をなくそう

SDGs⑯ 平和と公正をすべての人に

アジア

特定の人々

広く浅く、多くの人に直接効果を与える

問題の解決

実行・確立段階

災害

トルコ地震被災者緊急支援活動

  • 寄付額

    133,000

  • 寄付数

    18

  • 開始日時

    2023/02/13 12:30

    終了日時

    期限なし

このプロジェクトは目標金額の達成に関わらず、決済されます。
支援申込後のキャンセルはできません。

【概要】

現地時間2月6日未明、トルコ南部を震源とするマグニチュード7.8の地震が発生。3月1日付けのトルコ災害緊急事態対策庁(AFAD)の発表によると、トルコでの死者数は45,089人、避難者数は1,971,589人とのこと。

 

AMDAは発生直後より現地での被災状況などの情報収集を開始。甚大な被害状況を受け、2月11日、AMDA医療チームとして医師1人、看護師1人、調整員(トルコ人)1人をトルコへ派遣した。その後追加で医師1人、看護師1人を派遣し、トルコ及び地元医師会と協力し、トルコ・アドゥヤマン (Adiyaman)県を中心に健康相談や物資支援などに支援を行ってきた。

 

【現在の支援状況】

AMDAからの派遣は3月9日に一旦終了したが、被害状況が甚大だったため、中長期支援として、AMDA医療チームが現地でともに活動したアドゥヤマン医師会主導で、現在も現地で必要とされる支援を継続している。

 

アドゥヤマン医師会も、地震発生直後よりイスタンブール医師会や現地のボランティア医師たちとともに診療を行ってきた。現地では、避難された165世帯が宿泊可能なコンテナが開設されたが、そこに同医師会は歯科検診や妊婦健診を無料で実施している。また、精神科医等も発生直後より心理的サポートを行っており、現在は、心理チームが結成され、4つの総合クリニックが設立されている。更に、心理的サポートを備えた保育園を建設中とのことである。

*上記時間は、トルコの時間(日本より6時間遅れ)。

 

【これまでの支援活動】

①トルコ医師会、そして地元の医師会との協力

現地時間2月13日、AMDAチームは初期活動において支援を受けた日本医師会の紹介によりトルコ医師会を訪問。同会長と面会し、日本医師会から託された松本吉郎会長からの手紙と義援金を手渡した。更に、国内での被害や支援状況などを伺った。

その後、被災地の医療活動を担っているアダナ医師会、そしてアドゥヤマン医師会を訪問。また、アドゥヤマンを支援するイスタンブール医師会の医療者たちにもお会いした。地元の医師たちと一緒にアドゥヤマン県内を巡回し、健康相談や物資支援を行うこととした。

 

②健康相談

1) アドゥヤマン市内の避難者テント巡回 (2月20日~25日)

AMDAチームは市内中心部に点在する避難者テントを歩いて回った。皮膚の乾燥がひどい方、怪我の方、そして糖尿病や高血圧など既往症を持つ方々などに会い、様々な相談を受けた。ある方からは、服用する血圧の残薬が少なくなったが、薬を置いている自宅は耐震の問題で入ることができないとのこと、更に被災した街の惨状を見ることがつらく病院への道を通ることができないとのことだった。薬を飲んでいても血圧が高かったこともあり、チームはアドゥヤマンの医師たちが待機する福祉センターに状況を伝え、同センターにある薬をこの方に届けることができた。また、寒そうなテントで避難している方には、足首を温めるサポーターなどをお渡しした。

 

2) 村々を巡回 (2月16~19日、26日~3月4日)

AMDAチームは、トルコ南部の村々を回り、支援ニーズの調査に加え、住人の健康相談を受けていた。その後、アドゥヤマンや周辺地域から来た医師や看護師たちも一緒に巡回した。高血圧や糖尿病を患うが通院が難しい方も多く、チームに血圧や血糖値の測定を依頼する方も少なくなかった。「災害時は普段よりも精神的ストレスが強く、持病が悪化しやすい環境にある。悪化する前に健康チェックを行い、不安を取り除くとともに適切なアドバイスを行うことが重要である。」とAMDA医師は話した。

また、地震後に被災した街から村へ避難してきた方々いた。中には、異なる環境で生活することへのストレスによる腹痛と考えられるケースも見られた。医師は症状を訴える子供の家族に対し、地震の記憶は数年続くことがあり、精神的なケアを続けることの大切さを話した。

 

③物資支援

場所によっては日中も氷点下となる中、多くの避難者がテント生活を送られている。AMDAチームは日本から持ってきた足首を温めるサポーターのほか、現地で購入した毛布や発熱性の肌着をお渡しした。また、感染症予防としてシャンプーやハンドソープ、ウェットティッシュ、タオルと生理用品のセットも避難者に提供した。加えて、子どもたちへのお菓子や、ヒジャブ(イラム教の女性が頭や身体を覆う布)も配付した。

アドゥヤマン県の山間部にあるアクス(Aksu)村では、地震により山滑りが発生、家の中まで土砂が入り込んでいると伺い、AMDAチームは冬用の靴を購入、寄贈した。

 

④トルコの方々との交流

AMDAチームに、トルコの方々はお茶やコーヒー、軽食を勧めてくださる。そして被災された話、亡くなられたご家族のことなど様々なお話を、チームは傾聴した。今回日本より派遣されたトルコ人調整員は「トルコの人はみんな優しく、お客さんがきたらお茶を絶対お出しする。あんなに辛い事があってきっと家族の誰かが亡くなっている。それでも日本からお客さんが来たと思えばお茶お出してくれる。日本から応援に来てくれた、それだけでみんな嬉しくて笑顔になる。みんなの笑ってた顔見ましたか?来てくれただけで嬉しい。一緒にお茶を飲むことで彼らに笑顔と元気をあげられる。」と話した。

 

そして、いろいろな形でトルコの子どもたちとも交流した。ボランティアとして一緒に村を巡回した保育士やスポーツインストラクターたちと一緒に、村の子どもたちと体を動かし、大きな紙に絵の具をつけた手で絵を描いた。

3月3日には、デュラック (Durak)村の子どもたち18人と日本の中学生をビデオ通話でつないだ。トルコの子どもたちが事前に覚えた日本語で自己紹介すると、中学生たちが喜んでいた。その後も質問が飛び交った。

そして、AMDAチームは、日本から持参したシールや折り紙などを通し、子どもたちと交流した。子どもたちは、チームが折った鶴で遊んだり、折り紙の風船に息を吹き込んで膨らませたりと、たくさん笑顔を見せた。

 

AMDAは今後中長期的支援として、アドゥヤマン医師会主導で行う活動に支援していく。密に連絡を取り、現地で必要とされる支援を行っていく予定。

*トルコの時間は日本より6時間遅れ。

団体情報
アムダ(AMDA)

2020年3月現在、世界67か国でプロジェクトを実施。内、人道支援活動は59か国219件に上ります。地震や洪水等の災害発生後、被災者に医療等の支援を行うだけでなく、復興支援も実施しています。また、インドでの母子保健、モンゴル・ネパールでの内視鏡技術移転なども継続的に行っています。

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