SDGs⑭ 海の豊かさを守ろう

アジア

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環境

世界最大のウミガメ。絶滅寸前の太平洋のオサガメを救おう!

  • 寄付額

    273,600

  • 目標金額

    2,740,000

  • 寄付数

    68

  • 開始日時

    2022/07/11 14:12

    終了日時

    期限なし

このプロジェクトは目標金額の達成に関わらず、決済されます。
支援申込後のキャンセルはできません。

【プロジェクトの概要】
絶滅寸前のオサガメを、インドネシア西パプア州で救う活動です。一番の目標は『重要な産卵地の個体群を絶滅させない』ことで、個体数の回復を目指す活動です。
認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャー(ELNA)が、現地パートナー団体インドネシアウミガメ研究センター(YPLI)と協力して2000年から活動を実施しています。


【寄付によって達成できること】
・太平洋の中で一番重要なオサガメ産卵地を自然のまま守ることができる
・自然のままの産卵環境を維持させることによって、絶滅危惧種の子孫を自然な状態(≒健全な状態)で自然界へ生み出していくことができます
・個体数の増減について、現状把握ができます
・異変があったときに原因を究明し、解決に向けて具体的な施策を立てて行動していきます



【プロジェクトが解決しようとしている社会課題】
太平洋のオサガメは非常に危機的な状況です。
絶滅寸前の危機状態からの脱却を目指しています。



▼具体的な危機的状況と、この活動地の重要性
世界のオサガメの個体数は、成熟雌ガメの頭数で言うと1982年には115,000頭でしたが、 96年には34,500頭まで急激に減少しました。

とくに太平洋が危機的状況です。例えば世界で4番目に大きい産卵地だったメキシコのプラヤグランデでは、 1988–89 (July–June)年は1,367頭が産卵に来ていましたが、1998–99年にはたった 117頭まで激減しました(Spotila et.al 2000)。このように東部太平洋のオサガメの個体数は近年97.4%も減少し(IUCN redlistより)、50年以内には絶滅すると推定されています。

マレーシアのトレンガヌもかつては1956年頃に約10,000回の産卵がある、大きい産卵地でした。その後、数が激減して2000年には絶滅宣言が出され、以降はオサガメの赤ちゃんが生まれてこない海岸になってしまいました。

今、この活動地が太平洋最大の産卵地であり、太平洋に残された最後の聖地なのです。

海洋環境の保全にもつながる
オサガメは、ウミガメの中で最も広域を回遊する生物です。産卵は熱帯地域ですが、餌を求めて北は亜寒帯海域まで回遊し、深海へもなんと1,200mも潜水することがあります。動物の中で一番大量にクラゲを食べる種類で(1日の捕食量:オスライオン1頭分に匹敵する重量)で、増えすぎたクラゲを食べることで海洋生態系を健全に保つ役割があります。

それだけ広範囲の生態系に影響を与える生物であるため、オサガメ自体の種の存続問題だけでなく海洋生態系ひいては海洋環境への弊害が懸念される課題です。


【解決する方法】
①産卵海岸を人間活動から守る
 ・人間活動による悪影響の可能性について、関係機関へ訴え、西パプア州の海岸からそのような活動を排除していく
 ・オサガメの産卵を阻害する人間活動をせず、自然のままの産卵環境を保ちます。(現地スタッフに夜間の海岸活動を控えてもらう。必要な際は灯りを付けずに、波打ち際も歩かないようにする)
 ・他組織が実施している“卵の移植”はせず、母ガメが産んだ場所で自然ふ化させる(移植によるウミガメ生態への弊害が徐々に明らかになってきている)
②状況と原因把握のためのモニタリング調査
 これは、解決方法を導くために必要なデータを取得するということです。
 減少原因を解明することに使ったり、異常があった時にすぐに気付いて弊害をストップさせることに使えます。

 そもそもの生息数の増減を把握するためにも基礎情報として取得します。“調査”=保全が結び付きにくいですが、実は一番大事なものの一つです。


↑ふ化した後の巣を掘り、ふ卵状況を実態調査

 


【遂行メンバーからのメッセージ】
この活動地は、太平洋最大の重要な産卵地であるため、世界中から注目されています。そのため、様々な組織が介入してきており、中にはオサガメを逆に減らしてしまう活動も散見されています。

ELNAは本来の自然海岸の状態に保っておく取り組みを続けており、それがオサガメの個体数回復につながると考え活動を続けてきました。
ここ西パプア州を含め4つの活動拠点で他種のウミガメをフィールドで見て、調査し、個体数回復の実績も5ヵ所で実現してきた団体として、”自然状態で沢山の子孫を海に帰す”ことが一番の個体数回復の鍵であると確信しております。
今(2022年)、継続的な活動資金が打ち切りとなり、継続していくことが危機的な状況です。

資金や多くの方からの支援の実績がなければ、不必要な活動として終了を検討せざるを得ません。

今、団体として初めてオサガメの活動の支援金を募集し始めました。
少額でもかまいません。この活動に多くの方からご賛同をいただき、少しでも多くのご支援をいただけることが活動を続けていく大きな励みとなり、今後の活動につながっていきます。どうかご支援のほど、どうぞよろしくお願い致します。



団体情報
エバーラスティング・ネイチャー

海洋生物の調査研究、保全に関する事業を行い、国際協力を基に研究者や関係機関との相互連絡を図りながら、海洋生物の研究及び保護活動を育成、発展させ、海洋環境の保全に寄与することを目的とする。

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