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折れない心を育てるいのちの授業~OKプロジェクト~

  • 寄付額

    87,000

  • 寄付数

    70

  • 開始日時

    2021/10/27 12:13

    終了日時

    期限なし

このプロジェクトは目標金額の達成に関わらず、決済されます。
支援申込後のキャンセルはできません。

「いのちは大事」頭ではわかっているのに

人はなぜ、頭ではよくないとわかっているのに、大事な何かを傷つけてしまうのでしょうか?どうすれば、苦しくても、傷つけずにこれからを生きて行くことができるのでしょうか?そして、誰かが苦しんでいるとき、あなたに何ができるでしょうか?  

 このような問いで始まる「折れない心を育てるいのちの授業」は、ただ、いのちの大切さを頭で理解するためのものではありません。経験や年齢や立場の上下で一方的に提供するものでもありません。ケアする人とされる人を二分するものでもありません。あるときは苦しむ人に気づき行動する。あるときは誰かが自分を気にかけてくれる。決して平たんではない人生において、半径5mの人をお互いケアし合えるコミュニティづくりを目指して、子どもも大人も共通言語で学べるプログラムを届けています。

 

プロジェクトが解決しようとしている社会課題

感情をうまくコントロールできず人に当たってしまったり、自分を傷つけてしまったりする子どもたちとの関わりに戸惑う大人からの声を、弊協会として直接伺うことが増えています。

これは、コロナ以前から存在していた要因も考えられますが、長期化するコロナ禍の影響で、仕事や生活や心身が不安定となる大人が増加するなか、子どもも様々な制約のもと生活を送っており、不安や不眠、感情の乱れなど、心身の発育に影響を及ぼしかねない状況が生まれていることが背景にあると予想されます。 

そもそも自分が苦しみを抱えていることに気づかず、「なんかイライラする」、「なんで自分だけ」とモヤモヤを言葉にすることもできず、言葉や行動や態度に表してしまう子どもたち。つらいのは自分だけ、誰かに言ってはいけないのではないか、こんなことを考える自分はダメなのではないか、生きていていいのか。授業後の感想文や先生方のお話から、子ども、そして大人の苦しみが聞こえてきています。

苦しみは誰もが誰にでも簡単に打ち明けられるものではありません。苦しい気持ちを打ち明けようとしたとき、「そんなことないよ」「大丈夫だよ」と励ます言葉に、それ以上大切なことが話せなくなってしまうことがあります。

そして、苦しむ人を前に、力になりたいと思っていても、見て見ぬふりをしてしまうこと。誰もが一度は経験したことがあるかもしれません。

課題解決のアプローチ

私たちは、限られた いのちに関わる現場で培ってきた対人援助のアプローチをもとに、人生の最期まで「私」にとっての豊かさ(Well-being)を実感できる社会をめざし活動しています。「折れない心を育てる いのちの授業」は、子どもも大人も、ともに共通の言葉で学び合うプログラムとして、2000年に始まり、2019年からは全国的に講師育成を行い、学校や地域の様々な場へお届けして参りました。

 

 解決困難な苦しみを抱えながら、なお穏やかに過ごす人たちから学んできたこと。それは、「自分が誰からも必要とされていない」と感じていた人が、たった一人でも、自分の苦しみをわかってくれる人がいると感じたときに、自分を認め、穏やかさを取り戻す可能性があるということ。そして、たとえ苦しみを解決できなくても、苦しみから自分にとって大切な支えに気づくとき、これからを生きていく力になるということです。

「折れない心を育てる いのちの授業」は、対話を通して、自分や他者が大切な存在であることに気づき、向き合う、その入り口に立つ機会として、子どもも大人もそれぞれの立場で学び続けることができるように、プログラムをご用意しております。

◆折れない心を育てる いのちの授業
 https://endoflifecare.or.jp/pages/okproject

◆授業の対象と実施形態
・学校や職場や地域コミュニティにおいて、様々な形態で実施することが可能です。
・開催をご希望の際には、感染状況に配慮しながらお近くの講師をご紹介いたします。オンラインであれば全国の講師が実施させていただきます。
・講師となって伝えたい人向けに、講師育成のプログラムがございます。

◆標準カリキュラム
レッスン1:苦しみから支えに気づく
・なぜ人は自分や他者を傷つけるのか?
・解決できる苦しみと解決できない苦しみ
・穏やかになれる理由:支えとなる関係、選ぶことができる自由、将来の夢 

レッスン2:苦しむ人を前にしてわたしにできること
・わかってくれる人がいるとうれしい
・聴くこと(反復) 

レッスン3:自分を認め大切にする
・どんなときに自分を認め大切に思えるか
・自分が誰からも必要とされていないと感じる苦しみ
Nanaさんの詩(病がくれた勇気/カラー)

※スライドを使った講義をもとに、ワークシートを用いた個人ワーク、考えを話し合うグループワークを盛り込み、自分ごととして捉えやすい構成にしています。また、子どもから大人まで、それぞれの立場でご覧いただける動画も教材としています。

事業の成果目標
 大人も、子どもも、この授業で学んだ人が、これから出会う自身の困難や苦しみと向き合うだけでなく、周囲で苦しむ人に気づき関わることができるようになり、さらには苦しみを通して学んだことを、周囲へ自発的に伝えていくことで地域に優しさが連鎖していくことをめざしています。

事業の成果指標
自尊感情・自己肯定感の向上
・親子や学級内などの関係性の変化
・授業を知った大人が伝え手になる

事業の成果目標の達成度を評価し公表する予定について
授業後の感想文に加え、大人にも協力していただきながら、変化のストーリーを伺い、「コラム」としてホームページ等でご紹介しております。

事業による受益者の変化

§   自分のイライラ、モヤモヤした気持ちに気づく

§   たとえその苦しみが簡単には解決できないことであったとしても、それは自然なことであること、自分だけではないことを知る

§   苦しくても穏やかな気持ちでいるために、自分にとって大切な「支え」の存在(支えとなる関係、選ぶことができる自由、将来の夢)に気づき言葉にできる

§   自分が苦しいとき誰かに相談しようとしたり、自分は大切な存在であることに気づく

§   友だちや家族など、周囲で苦しみを抱えている人に気づき、相手を否定せずに話を聴くことができ、相手から見て「わかってくれる人」になる

§   自分が苦しかったとき、支えになってくれた存在に気づき、今度は自分が力になりたい、なれる、と想いを言葉にする

§   自身が伝えたいと認定講師をめざし、その過程で自分を認め周囲に優しくなれる

⇒参考:コラム「「OKプロジェクト」を共通言語に!!!」

受益者の声

◆授業に参加した児童・生徒

§   生きていていいのかと思うことがあるので学んだことをいかしていきたいです。(小6

§   友人に「死にたい」と言われ、どう返せばいいか分からなかったので、この授業を生かし相手にとっての「希望」になりたい(中2

§   私もよく苦しくなったりして、お母さんに相談するのですが、同意がほしいのに、お母さんは、同意より先に、解決策を提案してくれたり、最悪の場合、完全に否定されてしまうので、人に相談するのがこわくなってしまったのですが、今日の授業の内容をお母さんにつたえて、お母さんが私の相談をきいてくれるようになったらうれしいです。(中1

◆保護者・教員の声

§   人から見て苦しそうに見えても、本人にしかわからないものだと気づきました。学校、子ども達、大人にも改めて、どんどん教えて欲しいと思います。(保護者)

§   自分自身の生き方、児童らとの関わり方を見直す授業となりました。児童らがつらい時、ふとした時に思い出してくれる支えになってくれるだろうと考えます。(小学校教員)

§   今回のお話の中に『誰かの支えになろうとしている人ほど支えを必要としている』という言葉がありましたが、生徒の支えになろうとしている教員ほど支えが必要なのだと感じました。(高校教員)

◆講師の声

§   講師になって、自分の苦しみに向き合えるようになりました。子ども達の苦しみにも向き合い、どんなあなたでも好きだよと伝えられるようになりました。家庭内での会話と笑顔が増えました。この小さな変化が我が家以外でも起きたらいいな。自分が伝えることでみんなの笑顔につながるなら、こんな素敵なことってないんじゃないかなぁ。(愛知県 看護師)

寄付によって達成できること
 認定講師の方々は基本的にボランティアで登壇してくださっています。講師の育成(トレーニング、認定評価、継続学習)、講師のコーディネートに関わる運営業務、新規教材開発(動画、スライド等)、ホームページの開発等、このプロジェクトを継続的にお届けしていくためにサポートを必要としております。 

 特に、増加する講師依頼に対応する仕組みとして、授業を必要としているコミュニティ(学校、PTA、クラブ活動、NPO、福祉現場等)からの依頼と、授業を伝えたい人とをつなぐ仕組みをホームページ上に作りたいと思います。そのための費用として、ご支援いただけますと幸いです。

§   1,000円のご寄付が集まることで、Webページのデザインを委託できます

§   10,000円のご寄付が集まることで、依頼をお受けして講師とを繋ぐためのポータルサイト開発を委託できます。

 誰もが誰かの支えになれる

§ 今、教室にこられるのは、母が、僕のことを分かってくれて、聴いてくれる人だったからです。僕にとって一筋の光だったと思います。今度は僕の番です。(中3)

 人はただ苦しむのではなく、苦しみから自分にとって大切な支えに気づくとき、たとえ弱い自分であっても、これからを生きる確かな力になる。自分にもできることがある、と半径5mの人に、自分に、優しくなれる。 

 ホスピスで学んできたマインドは、誰もが誰にでも実践できることとして、「ユニバーサル・デザイン」になぞらえて、「ユニバーサル・ホスピスマインド」と称して、子どもからお年寄りまで5万人以上の方に届けてきました。学んだ人が講師として担い手になる動きも加速しており、全国180名の講師のうち、最年少は高校1年生。現在小学4年生が講師認定に挑戦しています。

 人とのつながりが希薄化するなか、社会の中で孤立し、苦しむ人は増えています。地域福祉・教育に関わる多様な関係者と連携しながら、子どもから高齢者まで、苦しむ人と関われる担い手とコミュニティを育成して参ります。実現に向けて、ぜひみなさまも一緒に活動しませんか?

 

団体情報
エンドオブライフ・ケア協会

誰からも必要とされないと苦しむ人が、自分を認め大切に思える関わりを、限られたいのちと関わる現場からの学びとして教育を行っています。子どもから高齢者まで誰もが、苦しみを抱えていても生涯「私」にとっての豊かさを実感し、自他に優しくなれる社会を目指しています。

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