タイマイ大規模産卵地セガマ・ブサール島、産卵記録更新!

ELNAのタイマイ保全活動地の1つセガマ・ブサール島(以下、「セガマB島」とします)は、東南アジア地域の中で大規模産卵地の1つです。


↑先日のセガマ・ブサール島


周辺国を見ますと、オーストラリアもかつてはタイマイの産卵が多い国でしたが、オーストラリア北(東部側)の大きい繁殖地であったMillman島のタイマイ個体群はあと10年程で絶滅の予想だそうです!
そんな中セガマB島は20世紀におこった8割の減少から回復し、更に安定して個体数回復が見られています。(タイマイの捕獲が禁止され、+ELNAとYPLIの活動により盗掘から卵を保護しているため)
そして今年2023年も、産卵記録を更新しました!2300巣越えの予定です。

先月セガマB島のふ化状況や常駐している監視員の活動状況を確認するため、調査を実施しました。

 
上写真のように殻を掘り出してふ化状況を調査しました。(この写真はふ化した殻が多いです)
調査を行っているそばで新たにタイマイの産卵が見られています(上右写真)。それぐらい産卵が多いです。

セガマB島はタイマイに適した産卵地です。
アオウミガメも年間0-2頭ほど産卵に来ることはあります。しかしふ化はほとんど見られません。今回も、下右写真のように水没してしまうような場所に産卵してしまっています。アオウミガメのふ化環境に適した場所はこの島内ではほぼ無いんですよね。。。


 

 

 

 

この島ではタイマイ卵の天敵がいます。ミズオオトカゲです。下の写真のように産んだ数日以内に掘り返して食べられることが多いです。近年この食害の影響でセガマB島でのふ化状況が大きく変わってきているようです。来年度にかけてその辺りの詳しい状況を確認して、詳細情報を解析していけるように取り組んでいきます!
(大成建設自然・歴史環境基金様の助成をいただいて実施します)
 ←トカゲに掘り出された産卵巣

 

セガマB島での保全活動は、ウミガメ保護島オーナー様や”タイマイ保全サポーター”の皆さまからのご支援により継続実施できています。
引き続きの活動サポートをどうぞよろしくお願い致します。