フィリピン南部沖で発生した地震は、被災地の子どもたちに大きな恐怖と心の傷を残しました。AARは現地協力団体と連携し、災害などのつらい経験をした人がこころの健康を取り戻し、再び前向きに生活できるよう支える「心理社会的支援」に取り組んでいます。6月20日から27日にかけて、サランガニ州各地で子ども向けワークショップを6回実施しました。
ワークショップに参加した子どもたちとAAR職員=ミンダナオ島サランガニ州で2026年6月24日
地震を忘れて楽しかった
6月24日、サランガニ州マラパタン町で開催したワークショップには、3〜15歳の子ども約140人が参加しました。子どもたちがこころの中の不安や恐怖を表現できるよう、まず火山の絵を描く活動を行いました。続いて、自分にとって安心できる場所や身近で信頼できる人を「スーパーヒーロー」として描きました。このほか、紙人形を使った劇なども実施し、最後はお菓子を食べながら交流して約1時間半のワークショップを終えました。
絵を見せてくれる子どもたち=ミンダナオ島サランガニ州で2026年6月24日
参加したプレジュースさん(7歳)は、「余震が怖くて眠れない。もう地震が起きないでほしい」と不安を口にしながらも、最後は「今日は地震のことを忘れて楽しかった」と明るく話してくれました。終了後は、ヘルメットなどが入った防災キットに加え、安心感を得られるよう、ぬいぐるみを手渡しました。
火山の絵を描くプレジュースさん(中央)=ミンダナオ島サランガニ州で2026年6月24日
子どもたちの助けになりたい
ワークショップは、専門家による2日間の研修を受けた約15人のボランティアが進行を担います。子どものこころのケアを学んだボランティアの多くは、自らも被災者でありながら、「こころに傷を負った子どもたちの力になりたい」との思いで活動に参加しています。
子どもたちにお話を聞かせるニシーさん=ミンダナオ島サランガニ州で2026年6月24日
そのひとりであるニシーさん(20歳)は、一緒にいた子どもが地震に怯える姿を目の当たりにしました。「ストレスを抱える子どもたちの助けになりたくて参加しました。震災前から親に拒絶された経験を持つ子もいます。つらいときは泣いていいんだよ、と伝えたいです」。
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もらった防災セットのヘルメットをさっそくかぶる子ども=ミンダナオ島サランガニ州で2026年6月24日