AARは、8月31日の地震で甚大な被害を受けたアフガニスタン東部クナル県で緊急支援物資の配付を行っています。首都のカブール事務所から出発した緊急支援チームは5日に被災地に入り調査を実施し、12日より被災した世帯への配付を開始しました。

支援物資を受け取った少年=クナル県南部チャウカイ地区で2025年9月12日
調査で話を伺った29世帯すべてが自宅が全壊と答え、果樹園や店舗、車などの生計手段に被害を受けたという声が聞かれました。また、20%の世帯が、「これまでに何の支援も受け取っていない」と答えています。

避難している家族に話を聞くAARカブール事務所職員=クナル県南部チャウカイ地区で2025年9月8日
緊急支援チームは支援対象を北部チャウカイ地区のチャラス渓谷の村々に決め、カブールで必要とされる支援物資を調達し、陸路で被災地へ運びました。今回配付したのは、飲料水や食料品、石けんなどの衛生用品、ソーラーランプ、鍋やお皿といった調理器具と、安全に歩けるように、靴や衣類も届けています。

支援物資を受け取るエスライルさん=クナル県南部チャウカイ地区で2025年9月12日
「地震で大好きだったお父さんを亡くしました。あの夜から、私たちの生活は一変しました。家は壊れ、収入もなくなり、それまでの暮らしが一瞬で消えてしまったのです。しばらくの間、食べるものもなく、寒さをしのぐこともできず、どこからの支援もありませんでした。でも今、AARからや水や調理器具、毛布や靴をいただいて、本当にうれしいです。ありがとうございます」。支援物資を受け取りに来たエスライルさん(12歳)が話してくれました。
AARでは、チャウカイ地区の11の村で232世帯に支援物資を届けます。その後も支援対象地域を拡大し、食料や調理器具などを配付する予定です。また、厳しい冬を迎える前に、毛布や冬服を届けたいと考えています。引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます。