能登半島地震で被災した石川県輪島市町野地区に7月7日、臨時災害放送局「まちのラジオ」が開局しました。AARは、ラジオ放送の拠点となるコンテナハウスを支援し、「まちのラジオ」が、町野町の皆さんの声を届け、人の輪をつなぐラジオ局となるようサポートしています。
AARが提供したコンテナハウスで放送の準備をする運営スタッフ(2025年7月9日、石川県輪島市町野地区)
「臨時災害放送局」は、大規模災害の際の被害軽減を目的とし、地域と期間を限定して設置されるラジオ局です。インフラの復旧情報や、行政からのお知らせ、地域で行われる催しなどの情報を発信します。まちのラジオでは、そ町民をゲストに迎えたり、メッセージやリクエスト音楽を届けたりと、交流の場としての役割も担います。「町野町復興プロジェクト」(山下祐介代表)がクラウドファンディングで開業資金を集め、10人のボランティアが、パーソナリティも含めた運営を担っています。
放送を開始した7月7日には開局式が行われ、多くの報道陣も集まりました。また、9日にはAAR職員も電話で生出演し、能登での支援活動についてお話ししました。
集落の中にあり、誰でも訪れやすい雰囲気の「まちのラジオ」(2025年7月9日、石川県輪島市町野地区)
一方、「町野町復興プロジェクト」は、町民交流イベントの開催や、ボランティアセンターの運営をしていましたが、住民向けの情報発信がインターネットを使った発信に集約され、特に高齢者や、電波の悪い山間部でアクセスしづらいことが課題でした。
そこで、町野町復興プロジェクトの山下代表がオナガワエフエムに相談し、災害FMの開局準備が始まりました。しかし、放送の拠点となる場所がなかったため、AARに相談があり、6月16日にコンテナハウスを設置しました。AARは「まちのラジオ」が地域の声の拠点として育ち、町野の復興を支える存在になることを願い、サポートしていきます。