被災者にマッサージする理学療法士の増田桃子さん=石川県輪島市の若桑集会所で2024年1月27日
能登半島地震の発生から間もなく1カ月、石川県内では今も1万人を超える被災者が避難生活を送っています。長引く断水や厳冬の寒さ加えて、避難生活では運動不足やストレスが深刻化しており、AAR Japan[難民を助ける会]は皆さんが少しでもリラックスして過ごせるように専門家によるマッサージ提供を始めました。
AAR緊急支援チームは1月27日、パートナーの鍼灸マッサージ師、理学療法士とともに、近隣住民が集まる石川県輪島市の若桑集会所を訪問しました。市街地から離れた場所にある同集会所は、在宅避難を続ける被災者が支援物資を受け取る場所として、皆さんの拠りどころになっています。
「マッサージしてもらったらすごく気持ち良かったし、体が温まったよ」「この1カ月近く、ずっと身構えていたので体が硬くなっていたようだ。ほぐしてもらって血流が良くなり、体が軽くなった感じ」――。この地区は高齢者が多く、2人の専門家は約20人に肩や腰などのマッサージを施術し、たいへん好評でした。丁寧なマッサージの最中、AARスタッフが集まった皆さんにコーヒーを準備し、良い香りが漂う中で、皆さんにしばしくつろいでいただけたようです。
被災者にマッサージを施術する鍼灸マッサージ師の木村友哉さん
この日はマッサージに加えて、コーヒーとお菓子のちょっとした茶話会を催し、避難生活の様子や必要な支援をお聞きしたり、住民同士で情報交換したり、集まってリラックスする機会を提供しました。
コーヒーとお菓子の茶話会でくつろぐ皆さん
AARは震災発生直後から炊き出し、支援物資の提供、在留外国人支援などに取り組んでいますが、避難生活が長期化する中、被災者の皆さんの健康維持にも配慮して支援を続けてまいります。AARの能登半島地震緊急支援へのご協力を重ねてお願い申し上げます。