子ども(海外)

貧困

権利

人権

人道支援

緊急支援

学習支援

教育

国際協力

SDGs① 貧困をなくそう

SDGs④ 質の高い教育をみんなに

SDGs⑯ 平和と公正をすべての人に

アジア

広く浅く、多くの人に直接効果を与える

ひとりひとりに深い影響を与える

問題の悪化を防ぐ

問題の解決

実行・確立段階

新型コロナ

紛争・難民

こども

環境

人権

【ミャンマー】混乱下の子どもたちの教育を途絶えさせないために

  • 寄付額

    15,000

  • 目標金額

    5,000,000

  • 寄付数

    5

  • 開始日時

    2022/01/01 09:00

    終了日時

    2023/03/31 19:00

このプロジェクトは目標金額の達成に関わらず、決済されます。
支援申込後のキャンセルはできません。

■プロジェクトの概要

 新型コロナウイルスと軍事クーデターにより、ミャンマーでは2020年6月から、一時的な開校はあったものの、1年5カ月にわたり学校が閉鎖されていました。2021年11月からは学校が再開されたものの、公立学校の出席率は低く、治安への不安や経済的理由から多くの子どもたちが学習の機会を失っています。

本プロジェクトでは、脆弱層の子どもたちの受け皿となっている寺院学校の校舎・図書館建設、図書館活動や啓発活動を通して、社会的、経済的困難を抱えている子どもたちに教育機会を提供します。

(写真:設置予定の学校図書館のイメージ。写真はシャンティが過去に設置した学校図書館。)

 

■プロジェクトが解決しようとしている社会課題

◎人口の約半分が貧困に陥る可能性

 ミャンマーでは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年6月から2021年10月まで一時的な開校はあったものの1年5カ月にわたり教育が提供されてきませんでした。政府はオンライン学習を推奨しているものの、貧困層の子どもたちはインターネットにアクセスできず、学習の機会を失っています。2021年2月1日の軍事クーデター以降は、ミャンマー全土で市民不服従運動と呼ばれる抗議活動が続けられています。国軍は市民への弾圧を強めており、2021年12月13日現在、1万人を超える市民の拘束と98人の子どもを含む1,329人の死亡が確認されています。国連開発計画(UNDP)は2022年初頭には最大で人口の46.3%もの人々が貧困ライン以下での生活を余儀なくされると警告しています。

◎学校に復学できない子どもたち

 2020年6月から休校となっていた公立学校は、2021年6月より一時的に再開されましたが、児童の4人に1人しか学校へ復学しませんでした。低い復学率の理由には、教育施設での爆破などの治安悪化や軍政下でのカリキュラムへの不安、経済的な困窮があります。一方で、シャンティの調査によると寺院学校には児童の約半数が復学しました。寺院学校とは、基礎教育の提供を主目的として僧院が設置する教育機関です。教育省の認可をうけ、公教育の一環として登録されており、カリキュラムや教授内容は公立小学校と同等のものが提供されています。完全無償という特徴から、特に貧困層の子ども、ストリートチルドレンや孤児といった社会的に脆弱な立場の子どもたちの受け皿として機能しています。寺院学校は公立学校に比べて国軍の介入がほとんどないことが復学に繋がっています。さらには、今後増えると懸念されている不就学児や貧困層への対応も寺院学校に求められることが予想され、寺院学校の役割が益々大きくなると言えます。

◎セーフティーネットとして機能する寺院学校

 寺院学校がミャンマーにおいて学習機会の継続に貢献している一方で、寺院学校が抱える学校運営上の課題は多くあります。在籍する生徒の数に対して校舎の収容人数や教室数が絶対的に不足しており、狭く老朽化した校舎で子どもたちが授業を受けているというのが現状です。新型コロナウイルスの感染予防の観点からも過密状態を回避する必要があり、教室数の増加が急務となっています。また、公立学校の56%には設置されている学校図書館は、寺院学校の29%にしか設置されていません。学校図書館は公教育で培う読み書き計算能力のみならず、非認知能力と呼ばれる批判的思考や共感力、想像力、コミュニケーション能力の育成も目指す体験的な活動の機会を提供し、子どもたちの学習に大きな役割を果たします。しかし、寺院学校の運営は地域住民からの寄付を中心に賄われているため、校舎建設や学校図書館設置の資金的余裕はありません。

(写真:事業対象校であるダマダヤ寺院学校の外観。教室が不足し、写真手前にある簡易木造家屋も教室として利用している。)

(写真:ダマダヤ寺院学校の内観。机や椅子も老朽化している。)

 

■解決する方法
 これらの課題に対応するため、校舎建設や学校図書館建設、図書館活動を通じて、子どもたちが安全で快適な空間で学習できるような環境整備と学習機会の確保を実施します。さらに、治安面での不安や経済的理由から子どもたちを学校に通わせることを躊躇う保護者が多くいる中で、改めて保護者や地域住民に対して教育の重要性への理解を深めてもらうことが、子どもたちの学習機会を途絶えさせないためには不可欠です。寺院学校が政治的混乱に巻き込まれにくいこと、脆弱な子どもたちの教育の受け皿となっていることから、寺院学校を拠点に教育の重要性への理解を深める啓発活動を実施します。


■遂行メンバーや受益者からのメッセージ

 過去にシャンティが学校校舎と学校図書館設置を支援した学校に通う子どもたちの声をご紹介します。

◎マグ ハンミントゥ君、4年生(インタビュー当時)

 僕たちの学校に新しい校舎が建ったのを見て、とても嬉しかったです。今までは1つの教室に沢山のクラスが入っていたけれど、新しい校舎では自分たちだけの教室で勉強できると思うと、とてもワクワクします。昼休みになるとよく図書館に行って、友達と一緒に本を読んでいます。どんな本からも新しい発見があるので、読書が一番好きです。お気に入りの授業は英語で、将来は海外の人にミャンマーのことを紹介する通訳者になりたいと思っています。

 

■寄付によって達成できること

 5,000円で・・・学校図書館に絵本を39冊配布できます。

10,000円で・・・施設維持管理研修を30名の教員と学校運営委員会に提供できます。

30,000円で・・・児童用の机と椅子を7セット提供できます。

 

団体情報
シャンティ国際ボランティア会

世界には、紛争、貧困、自然災害などで教育を受けられない人たちがたくさんいます。私たちは、厳しい環境の中でも安心して学べる機会をつくる活動を通じて、人々の考える力、創造する力を支え、「共に生き、共に学ぶ」ことのできる平和(シャンティ)な社会をつくることを目指しています。

団体にメッセージを送る