昨日10月16日は「世界食料デー」です。
本日は地震によって変化したミャンマーの食料事情をお伝えします。
地震以前からミャンマーは深刻な食料不安に直面しており、約1,670万人が紛争やインフレの影響で十分な食料を得ることができていませんでした。しかし、地震によって、状況は急速に悪化しました。農地やインフラの被害によって、作物供給量が減少し、食料価格も高騰しました。最も被害の大きい地域では、約280万人が食料不安に陥り、そのうち約50万人はすでに緊急レベルの飢餓状態にあります。
ザガイン、マグウェ、マンダレー、シャンなどの主要な農業地域にある約370万ヘクタールの農地が地震の影響を受けました。これらの地域は、ミャンマーの穀物生産の約3分の1、とうもろこし生産の約80%を占めるほどの、食物生産での大きな役割を担っており、人々への影響は必至です。

(↑ザガインにある地震発生前のゴマ農園) (↑ザガインにある地震発生後のゴマ農園)
農村部では、食料や調理に必要な日用品を小さな商店に頼っています。地震によって、多くの店が被害を受け、米、食用油、塩などの必需品が著しく不足し、大きな食料不安に直面しています。
「地下水が湧き出して土地が冠水し、農家はゴマ農園を失いました。さらに2つしかな商店が壊れ、人々の生活は一層困難になっています。すでにサプライチェーンが途絶し調理用品などの入手も難しくなり、地震前よりも高い価格を支払わなければなりません。」
マンダレーで被災者を支援するボランティアはこう話しています。
NICCOでは、こうした声を踏まえ現地で必要な生活物資を提供できるよう、綿密な調査を続けています。