ミャンマー中部で3月28日に発生した大地震から2カ月が経ちました。被災地では復旧作業が遅れており、人々は屋外での避難生活を余儀なくされるなど厳しい状況が続いています。AAR は現地協力団体と連携して緊急支援物資を配付するとともに、現地で聞き取り調査した支援ニーズを踏まえて、5月下旬から改めて物資配付を行う準備を進めています。
AAR職員(右)の聞き取りに答える被災者の女性。奥の住宅は外壁が全て崩落し、骨組みだけになった=ミャンマー中部ザガインで4月16日
被災地では、被災者の多くがシートや廃材などで仮設したテントで生活しています。AARの聞き取り調査では、被災者の約4割が失業状態にあり、3割は国連機関やNGOなどからの支援だけに依存していることが確認されました。どんな支援が必要かとの問いには、食料や飲料水、医薬品、マットなどのほか、「雨季になると衛生状態が悪くなるので石けんや歯ブラシなどの衛生用品を配ってほしい」「停電対策としてソーラーライトがあると助かる」などの要望がありました。また、「家を建て直すには現金が必要」などとして、物資配付に加えて現金給付による支援を望む被災者が8割に上ります。
倒壊した建物のがれきを撤去する被災者=ザガインで4月14日
自宅の再建や修繕は急務で、調査対象の約8割が「コミュニティを立て直すには住宅再建が不可欠」と回答していますが、被災地一帯ではそもそも必要とされる資機材が調達できず、復興への道のりは依然として見通せないのが実情です。被災者の中には、商売や農業などの仕事を再開して自力での生活再建を目指す人たちがいる一方で、自宅や仕事を失って困窮し、震災のトラウマや余震への恐怖に悩まされている人たちも少なくありません。
AARは聞き取り調査の結果を踏まえ、5月下旬から衛生用品やソーラーライトなどを配付を実施しています。AARのミャンマー地震被災地支援に今後もご協力のほどよろしくお願いいたします。
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