2024年の知床ネイチャーキャンパスは、学生(大学院生・大学生・専門学校生・高校生)を対象に、オンライン講義と現地実習・演習を通じて、自然にかかわる仕事の実際について理解を深める内容で開催しました!
8月25日開催のオンライン講義には、社会人の方も含め、40人が参加。9月23日〜25日の現地知床実習・演習にはそのうち18人が参加し、実際の現場で働く人たちの生の声を聞いて仕事内容などを学びました。
オンライン講義では、野生動物管理教育や知床世界自然遺産地域科学委員会委員を担う研究者、知床財団の現場担当者、環境省職員と立場の違う5人の講師の方から、それぞれが経験してきた仕事の実際をお話しいただきました。総合質疑の時間には、学生の皆さんから率直な質問が多数寄せられ、時間いっぱいまで講師の皆さんにお答えいただきました。
現地実習・演習は天気に恵まれ、さわやかな秋の知床で、さまざまな自然にかかわる仕事の現場を歩き、担当者からさまざまなお話を聞くことができました。交流会では進路や職業選択についての悩みを話し合い、情報交換する受講生の姿も。全国から集った受講生同士が交流を深め、知床での経験を今後に生かしていってほしいと願っています。
実習1 岩尾別台地のエゾシカ大型囲い柵へ向かう途中、ヒグマの糞を発見。松林良太講師が抽出キットを使ってDNAを採取しました。
実習2 知床五湖フィールドハウスや知床自然センター、鳥獣保護管理センターなど、自然にかかわる仕事の拠点やバックヤードを案内していただき、実際に働く人たちの姿を見学しました。
実習3 自然復元対策が行われている岩尾別川で、サクラマス遡上のための手作り魚道を見学。試行錯誤の末、ボランティアなどの手で2日間で完成させたことなどを説明いただきました。
実習4 ウトロ市街地に張り巡らされている電気柵や、ヒグマ対策用のゴミステーションなどを見学し、市街地で行われている様々なヒグマ対策を学びました。
実習5 環境省レンジャーから、実際の仕事内容、地域との関わりなどをお聞きしました。
実習6 ゴミ拾いや草刈りなど、地域と協働で行うヒグマ対策について学びました。
ワークショップ演習 講義や実習で見たこと、聞いたこと、学んだことを整理し、自然にかかわる仕事に大切な「○○力」についてチームでまとめ、発表しました。
これまでの温かいご支援、ご協力に感謝申し上げます。今後もネイチャーキャンパスを継続して開催していく予定ですので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。