人道支援の裏側

AAR緊急支援チームの藤原とイオンが、現地協力団体のRegina Pacisと食料配付の準備を行いました。Regina Pacisは難民受け入れセンターを5箇所運営しています。

 

この日は、倉庫に保管している食料と衛生用品を2回に分けてトラックで運びました。それぞれ500~800kgほどの支援物資で、中身のチェックや仕分け作業も行いました。また、難民に配付するための食料(この日はコーヒー、豆、米、パスタなど)が入った200個分の配付パックを作成しました。

 

支援物資を運ぶAAR緊急支援チームの藤原

 

難民に衛生用品などを配付するためにパッキング

 

難民受け入れセンターの敷地が広くない場所では、全ての物資をストックできないため、離れた場所にある倉庫から運搬する

 

AARの支援先の1つ、ドン・ボスコと呼ばれる難民受け入れセンターでは、難民が押し寄せた当初は雑魚寝状態でしたが、今は半数以上の個室の用意もできており、30人ほどの難民が滞在しています。この難民受け入れセンターで難民の方に話を伺うと、涙を流しながら次のように話してくれました。

 

「ウクライナのキーウでは、大学で英語を教えていました。ポーランドにいくつもりでしたが、乗ったバスが避難中に進路変更を余儀なくされ、モルドバに行きつきました。はじめはホテルに滞在していましたが、あまりにも出費がかさむので困っていたところ、この難民センターを紹介されました。センターを運営する団体の神父さんはとっても優しく、毎朝「なにか困っていることはない?必要なものは足りているか」と必ず聞いてくれ、スタッフもみんな優しくて本当にありがたいです。何も不便なことはありませんが、願うことはただひとつ、やっぱり国に帰りたいです。」

 

ドン・ボスコの難民センター

 

AARは難民となった方々が少しでも安心して過ごし、祖国に帰る日を迎えられるように、人々に寄り添う支援を続けてまいります。

 

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