裁縫教室の寄宿舎完成!

完成した寄宿舎

完成した寄宿舎

 

キリマンジャロ山麓テマ村で、昨年から建設を進めていた裁縫教室の寄宿舎(収容数24人)がついに完成しました。といっても、完成したのは1月で、すでに寄宿生がやって来ています。

 

この裁縫教室では様々な理由で中学校や上級クラスに進学できなかった生徒たちを受け入れて縫製技術を教えています。手に技術をつけることで彼女たちが将来自活していくための手助けをしています。

 

下の新聞記事は1月に発表された進学試験の結果(日本に当てはめると中学から高校への進学)を報じたものですが、約半数の生徒(50.74%)が進級点に達しなかったと伝えています(それでも前年度よりは2.68%向上)。

 

進級試験の結果を報じる現地紙“Mwananchi”('21/1/18)

進級試験の結果を報じる現地紙“Mwananchi”('21/1/18)

 

 

進級点に達しなかった生徒(女子126,773人、男子94,276人)は職業訓練校に行くか、進学をあきらめるか、高い学費を払って私立の中学校に行くかです。

 

女の子の場合、ただ家に残って結婚の機会を待つということが往々にしてあります。機会が巡ってくればすぐに結婚してしまうのですが、こうしたケースでは良い相方に恵まれることが本当に難しいのが実情です。

 

裁縫教室では縫製技術以外にもコンピューター、起業家精神、コミュニケーション能力なども教えており、彼女たちが人生を切り開いていくうえで様々なスキルを身につけられるようにしています。

 

こうして寄宿生を迎え始めてはいるのですが、一方でコロナのために多くの親が娘を遠くの寄宿舎に預けることへの不安を持っていること、さらには家計が悪化しており、そもそも裁縫教室の学費が払えないという状況も生まれています(私たちの裁縫教室はそれでも普通の裁縫教室に比べると6割程度の学費に抑えています)。

 

それでも女の子たちが増えて(現在総勢13名)授業の合間や授業終了後はなかなか賑やか!もっと増えたらどうなるんだろうか??と想像してみるだけで可笑しくなってしまいます。