期待の新型養蜂箱第一陣到着!

キリマンジャロ山で取り組んでいる養蜂で、何度も挫折を味わわされている害虫(Small hive beetle)対策。これまで(1)養蜂箱の構造改良(物理的侵入防止)、(2)トラップ(侵入後の捕獲)、(3)環境整備(繁殖サイクルの遮断)の3つの対策を講じてきましたが、いまのところ上手くいっていません。

 

とくにトラップについては万策尽きた感じで、これまで試してきたものはすべて突破されてしまい、お手上げ状態になりつつあります。そこで現在重点的に取り組んでいるのは、残る養蜂箱側の構造改良です。

 

トラップで捕らえきれない以上、侵入をシャットアウトするしかなく、これを養蜂箱の構造改良でどうするかに取り組んでいます。しかし“敵”は1ミリでも隙間があろうものなら入り込んできてしまうため、これがなかなか容易ではありません。これまでも何度も構造改良を繰り返してきているのですが(ことごとく失敗・・・)、今回あらたな試作養蜂箱の第一ロットが仕上がってきました。(下写真)

 

 

設置するまでにはまだ手を加える必要があるのですが、何とかうまくいって欲しいと願っています。

 

当会にはキリマンジャロ山の多くの村から養蜂支援への要望が寄せられており、一刻も早く害虫対策にめどをつけ、これらの要望に応えられるようにしたいと思っています。

 

一方、キリマンジャロ山での養蜂環境を整備えるため、先行して蜜源樹の植林にも力を入れています。来年大雨季には「みつばちの森づくり」植林も第2段階に入ります。この第2段階では、「みつばちの森」を多くの人に見に来てもらえるよう、展示林としての機能も持たせていく計画です。

 

今年は大雨季の大豪雨と、その後もだらだらと続いた長雨のため木々の開花状況が悪く、養蜂にはあまり良くない環境が続いています。害虫や天候など、なかなか思うに任せない状況が続いていますが、キリマンジャロ山の多くの村で養蜂が取り組めるよう、今後も一つ一つ課題をクリアしていくつもりです。

 

奥側に積み上げられているのは、新型養蜂箱を置くためのスタンド。手前で養蜂箱の蓋に被せるトタンを切っています。