活動報告|夏休み特別企画 旭岳自然保全員体験ツアー

 

 

8月18日、旭岳自然保全員体験ツアーを実施しました。

今回、子どもたちが体験したのは、山を楽しむだけではなくその自然を未来へ残していくための旭岳自然保全員の仕事。
旭岳では日々、自然環境の保全、登山者の安全確認、自然情報の発信など、さまざまな活動が行われています。
https://daisetsu.or.jp/category/asahidakencw/

この日は子どもたちも保全員と同じような腕章を身につけ、一日、実際の仕事に取り組みました。


まずは旭岳ロープウェイに乗って姿見駅へ。

着いたらすぐに登山者と一緒に旭岳の自然や高山植物、山の中で守るべき約束について保全員からレクチャーを受けました。

「なぜ散策路かから外れてはいけないのか」
「この自然を守るために何ができるのか」

学んだ後、散策路へ出発です。

 



この日の取り組み
・散策路のゴミ拾い
・散策路のロープの確認、補修
・散策路の危険箇所のチェック、報告
・高山植物や自然の観察
・外来植物の防除
・自然情報や散策路状況の確認
・無線を使った姿見駅への情報伝達
どれも普段から保全員が行っている大切な仕事です。

外来植物の防除では、旭岳石室周辺に生えているセイヨウタンポポを除去しました。

根が残ればまた育ってしまうため、土の中をよく見て、できるだけ根の先まで残さないよう一本一本丁寧に抜いていきます。
旭岳にもともとある高山帯の生態系を守るため、人によって持ち込まれ広がった植物を継続して確認し、防除していくことも大切な保全活動です。

散策路では、ロープが緩んでいないか、危険な場所はないか、植物が踏まれていないかなど、足元だけでなく周囲にも目を配ります。

そして、小さなゴミも見逃しません。
今回見つけたのは、食べ物の小さなかす、靴のゴム、ガラスの破片、湿布薬、メガネ拭きなど。

一見すると気づかず通り過ぎてしまいそうなものも、子どもたちは地面をよく見ながら拾っていきました。

一方で、大きなゴミを捨てたり、ロープの内側へ入ったりする登山者は、ほとんど見受けられませんでした。

 

旭岳では、ロープウェイで山へ上がってきた登山者や観光客に、姿見駅で保全員が自然や山での過ごし方についてレクチャーを行っています。

山へ入る「前」に、
ここにはどんな自然があるのか。
何を大切にしてほしいのか。
どんなことに気をつけて歩くのか。
それをきちんと伝えることも、自然を保全することにつながっている事を知ってもらえた様です。

実際に活動した子どもたちも、環境保全の仕事は、ゴミを拾ったりロープを直したりするだけではなく、「伝えること」も大切なのだと知りました。

そして、自然情報を伝える事も大切。
園地を歩きながら、今どんな花が見頃なのか、散策路はどんな状態なのかを自分たちの目で確認します。
集めた情報は、無線を使って姿見駅のカウンターにいる保全員へ報告。

その情報が、これから山へ向かう登山者へのレクチャーに活かされます。

自分たちが山で見つけたことが、次に山へ入る誰かの安全や楽しみにつながっていく。

保全員の仕事が「自然」と「人」をつないでいることを実感する体験となりました。

 



午後には、
「石室から姿見駅までのコースをチェックする」
という仕事も任されました。朝は教えてもらう側だった子どもたちが、午後には自分の目で見て、考え、確認し、報告する側へ。

一日の中で少しずつ、「体験する人」から「考え行動する人」へと変わっていきました。

活動の最後には、一日しっかり仕事をやり遂げた子どもたちへ「こども旭岳自然保全員認定書」を授与。

今日一日頑張った証であると同時に、これからの旭岳の自然を子どもたちにも託していく、という思いを込めています。
自然を守る仕事は、一日で終わるものではありません。
毎日山を見て、小さな変化に気づき、危険を確認し、必要な手入れをし、自然の「今」を人に伝える。

その積み重ねによって、たくさんの人が訪れる旭岳の自然環境が守られています。

「きれいな山だから、ずっときれいなまま」なのではありません。

その背景には、自然の変化を見続け、散策路の安全を確認し、外来植物を取り除き、訪れる人たちへ伝え続ける旭岳自然保全員の日々の仕事があります。

今回の子どもたちの活動を通して、旭岳自然保全員の仕事、そして旭岳で続けられている環境保全活動の大切さを、少しでも多くの方に知っていただけたらと思います。

 


今回任命された「こども旭岳自然保全員」たち。
これから山や森へ出かけたとき、きっと今までとは少し違った目で自然を見るはずです。

「この自然を、これからも残していくために、自分にできることは何だろう。」

そう考える人が一人、また一人と増えていくことも、未来の自然を守る大切な一歩です。

これまで大雪山自然学校が大切に続けてきた体験を通した環境教育。

自然について「知る」だけではなく、実際に自然の中に入り、自分の目で見て、考え、行動する。

そして、その経験を未来の自然を守る力へとつないでいく。

これからも、子どもたちとともに未来へ向けて続けていきます。

 

大雪山自然学校

作成日時: 2026/09/01 15:23

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