「困難を抱える子どもの理解と対応」連続講座 第2回研修会の報告

学校での子ども虐待予防の取り組みに関心のある教員の方々と共に学ぼうと、「困難を抱える子どもの理解と対応」連続講座を企画し、第2回目を約20名の参加のもと開催しました。今回は、桃山学院教育大学の松久眞実教授に「教師の個別対応とクラスづくり」についてお話をいただきました。

 

先生は元小学校教諭として、通常学級の中にいる支援の必要な子どもたちを目の当たりにされてきました。そうした中には、発達障がいのある子どもの他に、不適切な養育、虐待等によって、クラスで落ち着いて過ごすことに困難を抱えている子どもたちがいます。先生は、彼らを含めたクラス全員にとって「安全で秩序のあるクラス」にするためにはどうすればよいかを模索されました。

不適切な養育環境に置かれている子どもは、自分に関わってほしい教師に向かって挑発的な態度をとる場合があります。その「関わってほしい教師」こそが支援のキーパーソンとなって、挑発にのらず、虐待の加害者と対極にある「大人」モデルになることが支援の在り方の基本と示されました。そして、教師間で連携し、その上で先生と親との信頼関係を構築していくことが重要とのことでした。こうしたことは学校現場以外の子どもとの関わりの場面でも活用出来るのではないでしょうか。

先生のご経験からの具体的な提言に、今まさに奮闘中の参加者には、子どもたちとの関わりについての指標がもたらされたのではないでしょうか。受講者一人一人に問いかけていくパワーに圧倒されながらの、あっという間の2時間でした。

 

 

子ども虐待予防授業「ティーンズAPCA」についてはこちら

http://www.apca.jp/prevention/childsupport

「『子ども虐待』について学ぼうとしている皆さんへ」のご紹介はこちら

http://www.apca.jp/prevention/publication