1/23(木) 日越環境問題サロン2024を開催しました

 

グローバルな経済活動が展開される中で、今日の公害・環境問題は地域や国をこえた形で発生し、互いに影響しあっています。

 

ベトナムで活動する環境NGOメンバーを招き、ベトナムの最新の環境問題について報告いただき、日本の市民、専門家やNGO関係者、企業との意見交換を行う日越環境問題サロンを開催しました。今後の日越における公害・環境問題の解決に向けて、お互いに理解し、協働していくための意見交換をおこないました。

 

 

 

・日時・場所

 

日時: 2025年1月23日(木)18:00~20:30(受付17:30~)

 

場所:あおぞら財団ビル3F

 

・発表者

 

DO VAN NGUYET氏 (Director of Center of Live and Learn for Environment and Community)

 

・発表テーマ

 

Local initiatives on clean air and environment protect

 

DO VAN NGUYET氏のご報告によって、ベトナムの大気汚染の状況、これからベトナムの汚染対策、およびハノイの市民の努力が分かるようになりました。

 

➀ベトナムの大気汚染状況

 

ベトナムは今、経済発展とともに、大気環境は深刻になりました。PM2.5だけではなく、肉眼でも見えるくらいのスモックもベトナムでよく見られます。大気汚染が最も深刻だったのは、2000年から2020年間の20年、工場が大量建てられた時期である。また、PM2.5のほか、交通量の増加によって、バイクからの排ガスと、料理を作るため、練炭コンロから排出された排気の硫黄酸化物や炭素酸化物も空気を汚染する要素であると指摘されました。

 

しかし、世界中が汚染を対策していた2000年代に、例えば中国や韓国は2010年頃大気汚染対策に関する法律や動きが打出されて、大気汚染の状況がかなり改善されましたが、当時ベトナムでは大きな問題として認識されていませんでした。

 

2018年から2019年に、アメリカがハノイで測定した大気汚染状況を公表したことで、環境問題はインターネットで話題となりました。ただし、ベトナムの環境問題の深刻さを海外観光客に知らせたくないので、政府は測定器がおかしいと主張し、そのデータを認めていませんでした。

 

また、NGOのみならず、大学においても環境問題を研究する人材がいないことは、課題です。

 

②これからベトナムの汚染対策

 

・環境問題は重要な問題であると、新聞やテレビを通じて、市民に分かりやすく説明する。

 

・大気汚染観測所は少ないが、観測内容を市民に伝える。

 

・環境管理や健康管理に関する取組をする。

 

・子どもに環境問題に関する授業をする。

 

・子どものために、渋滞時にはバイクのエンジンを切ることを啓発する。

 

・国内外の環境NGOと連携する。

 

③ハノイの市民の努力

 

・練炭コンロの使用廃止に関する宣伝活動をする。

 

・排気ガスの中の汚染物質の削減のために、バイクを改装する。

 

・二期作を植える、野焼きをしない。

 

・ごみを分類し、勝手にごみを燃やさない。

 

 

 

 

(記:あおぞら財団アルバイト 王子常)

 

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アジア各国では、現在進行形で、様々な公害・環境問題が発生しています。

その中で、自分たちの住み暮らす地域の環境を良くしていこう!と取り組む人々がいます。

 

あおぞら財団の国際交流活動を通じてつながったアジア各地の環境活動を報告・紹介するページ「アジアの環境活動でつながろう」を新たに作成しました。

それぞれの取組みを知り、学び、つながることで、活動の輪を広げていきましょう。

 

ぜひご覧ください。

 

https://aozora.or.jp/kokusai