ブリッジフォースマイル(B4S)は2011年より、親を頼れない経験をもつ当事者の声をスピーチイベント「コエール」で届けてきました。
2024年度は大幅なリニューアルをはかり、新たな取り組みを開始します。
①スピーチ動画収録
コエールは、親を頼れない子どもたちを社会で守り育てるために、共に行動する仲間を増やすことを目的としています。
この目的がより一層果たされるためには、虐待や家庭環境による影響で困難を背負った子どもたちの存在を知った時に、
それらが社会問題であり、一人ひとりが自分事として考えてく必要があると気づいてもらうことだと思いました。
そこで、「スピーチを聴く」その先に、「ワークショップ」を設けて、参加者の皆さんに考えてもらうところまでを、コエールとしました。
■チームで取り組む、スピーチ収録
ボードと呼ばれるコエール全体の実行メンバーには、事務局・社会人ボランティア・そして心理士が入っています。
当事者がイルミネーター(登壇者)をやりたいと希望した時、最初にすることは心理士を含めたボードとの対話です。
生い立ちの整理をしながら、何を話したいのか、今それを話す時期なのか、どんな社会問題がそこにあったのかなどを、話し合う大事な時間となっています。
このスピーチは、順次、コエールチャンネルにて公開していきます。
ぜひ、スピーチを観て、あなたの会社・学校・地域でコエールワークショップを開催してください。
②ワークショップ企業編
外資系の信用格付機関企業さまでワークショップが開催されました。
社員の方が、B4Sの活動に興味を持ち、社内のボランティア週間のプログラムに推薦してくださったことが、今回のご縁となりました。
社内の会議室に約20名の方が集まり、約2時間のプログラムとしてスタートしました。
最初はチェックイン
チェックインは、その時の気分や、近況など、ざっくばらんにグループでシェアをする時間です。
B4Sでは、いろんな会議のはじまりにチェックインをする文化があります。
一見、本題と関係ないように思う時間ですが、チェックインがあると自然と、「今ここにいる」という一体感が生まれます。
今回のワークショップでは、「こどものとき、親から掛けられて嬉しかった言葉・悲しかった言葉」をお題に入れました。
社員の皆様は普段からよく知っている仲だったとは思いますが、普段は話さないようなこのお題に、お互いとても興味を持って取り組んでくれました。
終わりのベルが鳴っても、まだ話足りない!というような感じでした。
次に、B4S代表の林恵子から、社会的養護と子どもたちの現状や課題について紹介させていただきました。
児童養護施設や里親家庭で暮らす社会的養護の子どもたちの数が42,000人という現実に、思わずため息がでる方、
話に身を乗り出す方、メモを走らせる方、様々なリアクションがありました。
そして、本題のコエールとして、『虐待の後遺症』をテーマにイルミネーター(当事者)が自分の経験や、今もつづく生きづらさなどを話しました。
当事者の声を生で聞くことに、緊張感がありながらも、参加者全員が真剣に話を受け取ってくださっている様が伝わりました。
今回登壇したイルミネーターは虐待を受けていたにも関わらず、支援とつながることができずに大人になった一人です。
いまも虐待の後遺症に苦しむ彼女は「我慢なんてするんじゃなかった。私も児童養護施設に入りたかった」と話します。
いよいよ、自分事として考えるワークショップが始まりました。
お題は、「虐待かもしれない」と思った子を、どうやって救っていけるのか、です。
■あなたの会社・学校・地域でコエールワークショップを開催しませんか?
コエールチャンネルにて、イルミネーターたちのスピーチ動画を公開しています。
イルミネーターがそれぞれの言葉で、それぞれの社会問題に取り組んでいます。
ぜひ、動画をご覧いただき、あなたの会社・学校・地域でワークショップを開催し、親を頼れないすべての子どもが笑顔で暮らせる社会の実現へ力を貸してください。
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今回のレポートはHPに掲載した2本の記事の内容をまとめております。
詳しい記事はこちらからぜひご覧ください。
①スピーチ動画収録
②ワークショップ企業編
コエールチャンネルはこちら